他人の喜ぶ顔を見て喜べる人は営業、事業で成功しお金持ちになれる理由
これを読んであなたは率直にどう思われたでしょうか?
もしかしたら、それはその通りだと賛成して頂ける方もいらっしゃるかもしれませんが、「そんなことは所詮はきれいごと。この競争社会においてそんなことを言っていたら生き残れない」と思われる方や「はいはい、そういう綺麗ごとも分かるけど、どこまでいっても現実はそんなきれいごとだけでは片付かない」そう思われる方のお気持ちも私はとても分かります。
実際に商売や営業の世界は甘い世界ではないのですが、でも26歳で起業し、実際に毎年右肩上がりで会社を成長させてきた私の経験から申し上げると、やっぱり他人の喜ぶ顔をみて喜べるかどうかは成功するか否かを決定づける大きな決定因子になると感じています。以下にその理由をお話しさせて頂きます。
先ず、大前提としては私は拙著『情熱を金に変えろ』を含む、様々なところで「好きなことを仕事にするとお金持ちになれる」と主張してきました。その理由を簡単に説明すると、人より好きなのであれば、他人より知識も経験も技術もあるはずであるし、更に好きだということはこれからもずっとそれを続けたいということであるので、これからも知識と経験も技術も上昇し続けるし、好きであるということは年中無休で仕事をしても平気であるということなので、圧倒的に生産性で他人を上回ることが出来るからです。
資本主義では年利120%でもかなり優れた投資案件ですが、本当に好きなことを仕事にしていれば、平気で年間2倍、3倍の速度でライバルたちに差をつけていくことが出来ます。もちろん、相手が義務感からのみ仕事をしていればの話ですが。
現実には色々な問題点が出てきはします。あるいは反論といっても良いのかもしれません。
例えば、ほんの一例を挙げると「どんなに好きなことでも仕事にすると嫌いになる」という主張が出てきたりしますが、私に言わせれば、先ず第一に「仕事にしたら嫌いになる。つまり、四六時中やっていたら嫌いになるようなものはそもそもそこまで好きではないのではないか」ということであり、第二に「だけど、好きか嫌いかに関わらず、資本主義社会で生きていくためには仕事をしてお金を稼がなければならない。どうせ何かやるのであれば、好きなことを仕事にした方が良い」、第三に「人間は一生懸命やればやるほど好きになる生き物であるので、初めはちょっと興味がある程度でもやり続けていくうちに好きになるし、更にやり続けていくと愛になる」といったような反論がたちまちのうちに出来てしまいます。
あるいは最悪好きじゃなくても良いから、労働の尊重というところまでいければとりあえずそれで良いようにも思います。つまり、労働とは何か嫌なもの、生きていくために必要だから仕方なくやるものというような価値観から「労働とは自分を磨いてくれ、生きがいともなる尊いもの」という風に価値観を転換するだけでも何かが大きく変わるとは思います。
そのためには個人レベルでやれることと社会全体でやれることの両方がありますが、常に簡単で手っ取り早く変えられるのは個人の方、つまり自分自身です。
では、私の主張するように好きなことを仕事にしたとしましょう。あるいはもうちょっと100歩譲って、ちょっと気になる分野を仕事にするとか得意なことを仕事にするとか、人に誇れるものを仕事にするとか、そういうレベルでも構いません。
では、実際問題情熱があって、知識と経験と技術があって、つまり他人よりも優れていたらそれでお金になるのかということですが、実はそうではありません。これだけでは大きな大きな観点が抜け落ちています。その観点とは何かというと、社会にとって役立つかどうか、あるいは目の前の相手を喜ばせることが出来るかどうかです。
喜ばせるというと何か特別なことをしないといけないかのように思われるかもしれませんが、別にそんなことはないです。例えばですが、寒い冬のホットコーヒー一杯、あるいは暑い夏のかき氷いっぱいでちょっと幸せにならないでしょうか?
実際にちょっと幸せになるからこそちょっとだけお金を出して買っていく人がいるのです。
では、物凄く幸せになるということ、つまりお金をたくさん出してもらえる場合にはどのようなものがあるのでしょうか?
ホテル一泊30万円というとちょっと高すぎるとあなたは思うでしょうか?
確かに、ただ単に一泊するだけであると考えると高すぎます。ですが、実際にはこの世の中には一泊数十万円とか百万円するようなホテルもあります。もちろん、実際にそれを買う人もいます。
それはそういった人たちからすると一泊三十万円とか五十万円もするようなホテルに泊まることで贅沢間や高級感、特別感を味わえるからです。実際に、そういったホテルにいけば接客も非常に行き届いており、王侯貴族のような気分が味わえます。
こんな感じで、どんな形でも良いから他人を満足させることが出来れば、お金は稼げるのです。
そんなことは当たり前の話でわざわざお前に言われるようなことでもないと思われるかもしれませんが、実際には起業するとか副業するとか言うことになると、この原則を忘れてしまう方が多いのです。その理由は以下の二点になります。
先ず第一に、普段の買い物においては当たり前すぎてそのモノがあると幸せになるとか、ちょっと嬉しくなるとか満足するとかそういう感覚がもはや消えてしまうからです。
一番分かりやすいのは食材です。キャベツ一玉200円とか米1キログラムで500円とか、レタス一つが150円とか、そういうのはもう当たり前になり過ぎて、もはや誰もそこに疑問を感じないし、改めてその価値を考えることもありません。
ですが、冷静に考えてみると米のない人生って割と寂しいですし(少なくとも私は)、逆に毎日が米と味噌汁だけの人生も寂しいです。おかずがないと寂しいし、たまにはパスタとかうどんとかお好み焼きとかおもちも食べたいです。飲み物も水だけではなくて、ウーロン茶も万能茶も紅茶もコーヒーも飲んでみたいです。
人は無意識のうちに、何が何円で買えるという風にお金の方で価値基準を測ってしまうのですが、実は考え方が逆であるべきで、米30キロをもらえるのであれば、12000円出しても良いかどうかと考えるべきなんです。つまり、12000円出すだけの満足感が自分は得られるだろうかと考えるべきなんです。
これは商売をする側に回ると物凄く大切な感覚で、これだけの満足感が得られるのであれば、だいたい価格はこのくらいが良いかなという金銭感覚、経済感覚が身についていないと上手くいきません。
ところが、商売をする側に回るとこの感覚を失ってしまう人が多いのです。早い話が自分はそのモノやサービスをそんなに高いお金を出して買いもしないのに、価格を吊り上げようとしたりしてしまうんです。
あるいはこれは売り方の問題にもなってきます。一泊三十万円のホテルに泊まる人からすれば、部屋の広さがどうのこうのとか、使われている家具道具の値段がどうのこうの、材質がどうのこうのなんて最終的にはどうでも良い話です。
本当に知りたいのは、本当に気にしているのは、そのお金を出すだけの満足感や特別感が得られるのかどうかという話です。もちろん、価値観は人それぞれですから、その満足感や特別感だって細かく中身を見ていけば異なるでしょう。
例えば、プロポーズを成功させたいからそのホテルという人にとってはプロポーズが上手くいくことが最高の宿泊になるでしょうし、彼女との初めてのお泊まりで良いところ見せたいという人にとっては彼女に男らしいとか素敵と思ってもらえるということが最高の価値になるでしょうし、あるいは夫婦の結婚30年記念をお祝いしたい夫婦にとっては共に歩んできた日々に思いを巡らし、苦労したこともあったし、喧嘩したこともあったけれど、その日々のお陰で今はこんなに素敵なひと時がともに過ごせていると思えれば、それがその人たちにとっての満足感、特別感になるでしょう。
このように、同じ商品やサービスを同じ価格で販売する場合にも、実は販売している真の商品、つまりお客様の満足度の中身は異なるのです。商売、起業、営業を成功させるにはここから全て逆算して、商品や価格を設計していかなければならないのに、無意識のうちに価値観が逆転してしまって「このかばんは30万円した。だから良いカバンなんだ」みたいな金額でモノや人やサービスの価値を測るという逆転現象が起きてしまっているのです。これが相手を喜ばせることが視点から抜け落ちていると上手くいかない一つ目の理由です。
二つ目によく起こる現象は「凄いからお金が稼げる」と思ってしまうことです。どういうことかというと、例えば私はアマチュアランナーさんのコーチングを生業としているのですが、私程度の実績をもつランナーなんてかなりたくさんいます。ですが、私と同じくらい(月に200-300万円、年収ベースで3000万円)稼げている人というのはほとんどいません。
なんなら、私よりも競技実績があってもそのくらい稼げている人と言うのはほとんどいません。
それは何故かと言うと、大抵の人が芸人さん、アイドル路線に行ってしまうからです。つまり、凄い人がなんか面白いことをしているという路線でウケを狙うか、あるいは皆からとにかくすごい人、あるいは女神様的なポジションを確立して、ひろゆきさんや粗品さんのように投げ銭をもらうことを狙うみたいなそんな感じです。あるいはもっと単純にユーチューブの広告収入で稼ぐでも良いです。
それでもお金を稼げなくはないのですが、いくつか難しい点があって、先ず第一にその人が凄いかどうかということとお金がもらえるかどうか、つまりお金が稼げるかどうかは全くの別問題であるということです。
例えば、プロ野球選手の給料が高いのは凄いからではなくて、あれだけのお客さんを動員したり、マスメディアの注目をひきつけたりすることが出来て、客である球団を喜ばすことが出来るからです。プロ野球選手はファンから直接お金をもらっている訳ではありません。お金を払っているのは球団です。ですから、プロ野球選手は球団を喜ばすことが出来る限りはくいっぱぐれがないのです。もちろん、ファンを喜ばせてファンを集めることが球団を喜ばすことになるので、ほぼ等しいですし、更に多くの人の注目を集めようと思うと野球で成績を残すというのが一番手っ取り早いので、プロ野球の場合は野球が凄いことが直接お金に変わります。
ですが、その他の世界では別にそうはなっていないということに気づかない人も多いので、凄い人はお金が稼げる=自分は特に凄くないからお金を稼げないみたいは発想に陥りがちになるのです。
ですが、あなたが凄いか凄くないかとお金を稼げるかどうかはほとんど関係がありません。もちろん、凄い人の方が有利は有利ですが、それは絶対条件ではありません。
それが証拠に松下幸之助さんも稲盛和夫さんも中内功さんも商売で成功する前は特に何かが凄いということはなかったように思います。もしかすると、私が知らないだけかもしれませんが、自伝などを拝読しても商売以外の何かが凄かったという話は出てきません。
ここからも分かるように別にあなたが凄い人じゃなくてもお金は稼げるんです。その条件は何ですかと聞かれれば相手を喜ばすことが出来ればということになります。
じゃあ、相手を喜ばすにはどうすれば良いのかということですが、これは相手目線で考える方向性と自分目線で考える方向性の両方があります。例えば、ホステスやキャバ嬢というのは完全に相手目線で相手がどうやったら喜んでくれるのか、異性を喜ばせるにはどうすれば良いのかという視点で考えざるを得ないでしょう。
一方で、ここでまた好きなことを仕事にするに話が戻ってくるのですが、私は自分目線で考えることをおススメしています。要するに、コーラが好きな人は自分だったらこんなコーラがこのくらいの価格であったら良いなと思うものを用意すれば、同じように買いたい人はいるし、ゴルゴ13が好きな人であれば、このシリーズのセット、たとえばKGBシリーズとか大東亜戦争シリーズとかゴルゴに惚れた女シリーズとか、そういうシリーズをセットでまとめ売りすれば多少高くても買う人は買います。
あるいは私自身は書籍やオンラインスクールで勉強するのが大好きなのですが、だいたい自分が購入した書籍やオンラインスクールも参考にしながら、私が製作したオンラインスクールや書籍の価格も決めていきます。もちろん、今回売れれば良いということではなく、リピーターさんを増やしたいというところまで考慮に入れて価格を決めていきます。要するに、出来れば安くします。
また、セールスレターや営業トークも以上のことをそのまま言語化すればそのまま売れる内容になるのです。
つまり、この商品はどんな人を喜ばせたくて作ったもの(用意したもの)で、こういった特徴があり、購入してくれた人はこんな満足感や特別感が得られて、それも踏まえてこの価格で提供させて頂いたら喜んで頂けると思って用意いたしました。何故ならば・・・と説明していけば、大抵は売れる会話、売れる文章になっていきます。
「人の喜ぶ顔を見るのが嬉しいという人が営業、事業をやるとお金が稼げる」というタイトルを見て、きれいごとだと初めは思われた方も決してそうではなく、実践的観点から非常に重要であるということがお分かり頂けたかなと思います。
最後に、専業、副業問わず、自分の好きなことを仕事にしたい方にお知らせです。
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