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起業に際しての本当の敵

 あなたは起業に際しての最大の敵は何かご存知でしょうか?


 多くの方が元手や技術、知識、経験といったものを問題として挙げますが、そんなものは今から私が述ぶるものにくらぶれば、大したものではありません。では、起業に際しての最大の敵とは一体何か?


 起業に際しての一番の敵、それは大衆心理です。


 大衆心理は群集心理と言い換えても良いです。あるいは群居動物の本能と言い換えても良いです。


 では、群居動物の本能とは何か?


 それは群れていると安心する、皆と一緒であると安心するということです。ここに正誤や善悪はありません。というよりは、皆と一緒であるのが正しい、皆と一緒であるのが善であるという考え方です。


 これを最も顕著に表したものが「時代が変わった」とか「時代が違う」という言葉でしょう。


 昭和と令和で時代が変わったからと言って、令和の人間はおへそが二つあるでしょうか?


 あるいは令和になったら、進化して小指が無くなったでしょうか?


 あるいは令和になったら、男性器の大きさも3分の1まで縮小してしまったから、男らしさとか言ってはいけなくなったのでしょうか?


 あるいは女性が男性と同じくらい強くなったから、男らしいとか言ってはいけなくなったのでしょうか?


 本来は時代が変わっても人間が変わらない限りは、正誤や善悪は変わりません。変わらないにも関わらず、コロコロと変わってしまう、これが群集心理と言うものです。


 では、何故群集心理というものはあるのでしょうか?


 これは単純でみんなと一緒である方が生き残る確率が高いからです。100頭の群れの中でニホンオオカミに襲われるのと、自分が1匹でいる時にニホンオオカミに襲われるのとどちらの方が生存確率が高いかは言うまでもないでしょう。


 ブラックジョークにこんなものがあります。


 二人で森の中を散策していると熊に遭遇し、一人が一目散に駆けだした。もう一人が「熊より速く走ることは出来ないよ」と言ったが、駆けだした一人は「熊よりも速く走る必要はない。君よりも速く走れば良いんだ」と返したというのがありますが、考えてみると現代社会でも似たようなところがあり、いわゆる普通の人生を選べば(会社員や公務員)、下位1%に入らない限りはいわゆるまともな人生を歩めますが、逆に起業をすると上位10%しか生き残ることすら出来ません。


 この10%という数字すら多めに言っているような気もします。だいたい、3年以内に9割辞めるというのが肌感ですから、10年、20年単位で考えると10%という数字はかなり多めに言っており、実態は上位数パーセントだけが生き残れているという感じでしょうか。


 しかし、ここで原因と結果をあべこべにしてはいけません。


 ここで重要なことは、だから起業はリスキーだからやめておこうと考えるような人間が起業するから上手くいかないんだということです。


 群集心理で生きている人間が起業をするから上手くいかないんです。


 ここでもう一度群集心理について考えてみましょう。先ほど、100匹でいる時にニホンオオカミに襲われた方が生存確率が高いと申し上げました。その理由の一つはその群れの中で底辺にさえいなければ生き残れるからです。


 しかし、もう一つ理由があります。


 単体では勝てなくても団結することで勝てることも多々あるからです。団結力こそが哺乳類、霊長類、人間の強みです。もしも人間が団結力を持たなかったら、ゴリラや獅子には勝てないでしょう。 


 そして、ここで重要なことは群れを統率する優秀な指導者がいればという条件が付くことです。優秀な指導者が群れを統率することによって多くの人間が群れを統率することが出来るようになります。


 当然ですが、この指導者は群れ全体のことを考えなければなりませんし、時には率先して敵に立ち向かわなければなりません。徳川慶喜やダグラス・マッカーサーのように大将が敵前逃亡するようでは部下は士気が上がりません。サルの群れなんかでも、指導的立場にあるサルは自らの危険を冒して偵察の任務に就いたり、婦女子が襲われると率先して敵に立ち向かいます。


 こういうのを雄と言うのです。日本語には田んぼに力と書く男と雄と、男を表す言葉が二つありますが、雄と書いた方がより男らしく私は感じます。あるいは男らしいと書くよりも雄々しいと書いた方がより立派な感じがします。また、こういうのを古来より益荒男(ますらお)とか益荒猛男(ますらたけお)と言うのです。


 いずれにしても、群集心理とはこの指導的立場にある人間に付き従おう、何故ならばそちらの方が自分にとっても得だからと考えるものなのです。


 一方で、指導者というのはそんな考えでは困ります。群れ全体の為に何が良いかを考え抜き、一番良い戦略、戦術を勇気をもって実行に移さないといけません。これが指導的立場にある人間の社会的役割というかもっと原始的な群れの中における役割なのです。


 もうなんとなくお分かり頂けたと思いますが、群集心理とは大衆心理のことであり、大衆心理で生きている人が起業するとだいたい失敗するのです。起業家として成功する人は例外なく指導者としての気質を持っている人であり、社会学の言葉で言うところのエリートです。


 ただ、現代の日本社会でエリートと言ってしまうと、だいぶ誤解されるというか人々が目指すべき方向を私は誤っているように感じています。というのも、今の日本の社会で勝ち組とされる人って結構不労所得で生きている人とか、不労所得とは言わないまでも自分は社長の座について仕事らしい仕事もせずに、従業員に働かせてお金を稼いでいる人たちではないでしょうか?


 指導者っていうのは、全員がなるべくお金持ちになれるように努力をするものであって、従業員が働いている間に高級車で六本木に繰り出したり、全裸美女に人間ピラミッドをさせてシャンパンタワーやるような人物ではないのです。


 百歩譲って部下もつれて皆でそういうことしているのであれば、指導者たり得ます。ただ、現代の日本社会には立派な指導者たちがいるにも関わらず、そういった人が表に出てこなくて、不労所得でお金を儲けて悠々自適の生活をしているような人たちや従業員の教育をまともにせずに、普通の給料で働かせて自分は大豪邸に住んでいるようなのが、セレブだとか成功者だともてはやされており、普通に生きていたら手本となるような人に出会えない、見つからないというのが現状なのではないでしょうか。


 ただし、あまり難しく考える必要はないんです。だって、サルでも犬でも獅子でもオオカミでも、群れで暮らす哺乳類は全員持っている本能なんですから。あなたも日本男子(やまとおのこ)として生まれたのであれば、必ず本能の中にはあります。それがまだ開花していないだけなんです。


 では、大和撫子の方はどうなのかということですが、正直私は難しいと思います。おそらく本能に組み込まれていないです。


 ですから、起業して成功する人は大半男性であり、女性で成功する人は広義の意味において性を売り物にしている人(売春婦、女優、女子アナ、芸者、キャバ嬢などなど)であるか、もしくは美容関係(化粧品、婦人用洋服)のお仕事をしている人達です。


 本来的な性的役割を考えると、これは致し方ないでしょう。


 ただ、日本男子の方は自分の努力一つで指導者としての考え方を身に着けることは必ず出来るようになります。


 その方法は簡単で、指導者というのは群れ全体のことを考えるものであるということです。つまり、社会全体を考えるのです。このように書くと、政治家でもないのに社会全体を考えてなんの意味があるのかと思われるかもしれませんが、起業というのは社会全体で考えた時に、人々が求めていて、なおかつ自分にしかできないことをやれば大抵は成功するのです。


 ただ、いきなりこれを考えたらなかなか難しいから、冗談半分本気半分で以前から申し上げているのが「日本一英語が話せるハゲ」とか「日本一英語が話せるデブ」とかそんなんでも良いということです。


 本気半分の部分で言えば、やっぱりハゲはハゲが集まると親近感湧くものですよ。ハゲじゃなくて坊主でも良いですけど。


 私のお客様は99%が40歳から65歳の男性、つまり世間で言うところの「おっさん」です。でもなんか、おっさんだけが集うと謎の連帯感というか、謎の安心感というか、謎の共鳴が生まれるんですよね(笑)


 なんかね、美女がいてくれたらそれはそれで華があって良いんですけど、なんかおっさんしかいないからこその謎の連帯感が生まれるのは事実なんです。ここで生まれる連帯感とか安心感とか共鳴っていうのは若い女の子におじさんたちが群がることによって生まれるあれとはなんか違うんですよ。


 私はアイドルには絶対になれないけど、アイドルには出来ない私にしか出来ないことっていうのも絶対にあるんです。しかし、アイドルはアイドルで私にはできないけど彼女らには出来ることがある、これが社会における自分自身の役割というものなんです。


 でも、これは我がままとか自分勝手ではなくて、社会における立ち位置から考えないといけないことではあるんです。自分がやりたいかやりたくないかっていうのももちろん大事ですけど、自分が何であれば頂点に立てそうなのか、これは相対関係の中で決まる訳ですから、相対的に社会全体を見渡す必要があります。


 指導的立場にある人間の考え方ではなく、群集心理のままで起業をしてしまうと、これが上手く出来ていない人が多いように感じます。色々な面に自分勝手さが出ています。


 例えば、自分が消費者だったら買わないだろうっていうような高い値段をつけてしまうとか。別に、高額商品を作ること自体は悪くはないです。ただ、自分が消費者であれば高いと感ずるのか否か、これは一個重要な点なんです。


 それで言えば、普段一泊50万円前後するようなホテルしか泊まりませんっていう人が手掛ける高級ホテルとかはその人にしかできないことだと思います。


 あるいは逆に、貧乏なんだけど、日本中、あるいは世界中を旅してまわった人が手がける格安ホテルとか、そういうのもその人にしかできないことでしょう。


 いずれにしても、このように社会の中で自分にしか出来なくて、なおかつ人々が求めるものはなんであろうかと考えると、色々なものが見えてくる訳です。


 そして、この時の基本は皆と同じであることに価値があるのではなく、皆と違うところに価値があるということです。でも、皆と異なれば何でも良いのかというとそういう話ではないです。この手の勘違いも多くの人がやってしまうことです。


 一番安易なことは髪の毛染めるとか、服装を奇抜にするとか、そういうものです。


 だから、日本一英語が話せるハゲが冗談半分なのはここの部分です。本当に禿げてる人が安心して集える英会話塾みたいなコンセプトであれば、本質の部分にはなりますが、ただ単に奇抜な髪型で目立とうとしているだけならば、社会の役には立ちません。


 ですから、とにかく目立たないと損とか、自分の顔と名前を覚えてもらいたいとか、そういうので努力をすること自体を私は否定しませんが、それと他人が求めるかどうかはまた別であることは理解されてください。


 あくまでも、群れ全体のことを慮ってその中で役立つことでなければならない訳です。


 人と違うことを恐れてはいけない、でもなんでも良いから人と異なれば良いという訳ではなくて、他人の役に立たないといけない、こうなってくるとやっぱり自分の頭で何が正しくて何が間違っているかを考える能力が必要になるんです。


 もちろん、この時の基準は個人の生存、種の保存、種の進化の3つです。


 要するに、皆の生存確率が上がり、生活が豊かになったり、便利になったり、幸福になるか、あるいは逆に不便が解消されたり、悲しみが無くなったり、不幸が無くなったりすれば良い訳です。


 群集というものはこういったことを考えないし、考えられる力もありません。彼らや彼女らにとって大事なことはただ自分と自分の家族の生存と幸福のみです。


 自分の頭で考えず、ただ単に、他の人やこの世の権威者の意見と同じであると安心するので、世間でこれが正しいとされていたら、そういうもんだと思って終わりです。SDGsとかやたらと言っていたり、コロナの時に徒に外出を避けたり、徒にワクチンを打とうとしていた人は自分のことだなと思われてください。


 また、このように考えると、起業して成功している人たちの中には結構反社会的に見える人が多いのもこれで説明できます。反社会的というのは大衆から見たらそのように見えるだけで、彼らは彼らなりに自分の頭で考えているだけです。


 また、こういう目でホリエモンこと堀江貴文さんの発言も見てみると、堀江さんが「バカ」だとおっしゃる時はだいたいは相手が自分の頭で考えていない時に発せられる言葉であることに気づきます。


 多くの人が表面的な部分だけを切り取って「見下している」などと言いますが、頭ごなしに見下している訳ではなくて、自分の頭で何も考えていないのに、ああだこうだとのたまう人たちに対する堀江さんの怒りみたいなものがあるのでしょう。


 上司や社長にならないと指導的立場にある人間の考え方が出来ないと思っている人も多いですが、実はこの能力は学生でも養うことが可能です。学生の時分から自分が世界の支配者になったつもりで、あるいは日本の指導者になったつもりで、どういう社会制度を作り、何を実行に移せば良いのか、考えてみれば良いのです。


 あるいは歴史を学ぶのであれば、自分が徳川家康や織田信長になったつもりで采配を振るってみれば良いし、昔のことは分からないことが多すぎるというのであれば、あの不幸な対米戦争をどうすれば避けられたのか、自分なりに考えて答えを出してみれば良いのです。


 もちろん、この過程においては緻密な情報収集も必要ですし、正確に情報を整理し、分析する必要があります。起業においてもやることは基本的に同じです。


 全体を見渡して、情報を収集し、整理し、分析する、この緻密な作業の上で、自分なりの答えを出して、実行に移す、指導的立場にある人間は皆の生活を預かっている訳ですから、一言言葉を発するにもこういった作業を行うべきであり、その場の思い付きで発言すべきではありません。


 このように考えると、なんとなく自分が起業できそうか、出来なさそうか、分かってこないでしょうか?


 こういった指導者としての考え方が出来ていないのに起業すると大いに危険です。


 一方で、指導者としての考え方が身についている人は後は技術だけ身につければ上手くいきます。


 もう一度申し上げましょう。


 起業で上手くいくのはかなり多めに見積もって上位10%、10年、20年という単位で考えるとおそらく上位数パーセント、この数字は群れを統率する指導者とその他大勢の比率と一致しないでしょうか?


 牛も馬も獅子も猿も狼も人間も同じ、これが起業の真理なのです。人間の多くは自分たちは万物の霊長だって顔をして犬や猫よりも自分たちの方が優れていると思っています。だったら、牛や馬や獅子や猿や狼に出来て、我々に出来ぬことはないでしょう。共に頑張りましょう。

 
 
 

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筆者紹介

​ウェルビーイング株式会社代表取締役 池上秀志

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 2017年9月からブログを書き始め、サイトの収益化に苦戦する。サイトを立ち上げてから初めの約2年半はほぼ無収入。ウォールストリートで年に50億円稼いでいたセールスの天才ジョルダン・ベルフォートより直線説得法を学び、初めての月間20万円、30万円、40万円、50万円と記録を更新し続け、2025年に個人売上8000万円を記録。

 

 現在はブログやユーチューブなどの無料コンテンツの利用者は月間10万人、オンラインと電話だけで、対面営業無しで年間数百人の新規顧客を開拓し続け、好きなことを仕事にしたい人や顧客獲得に悩む経営者の悩みを解決し、サポートしています。

​ ジョルダン・ベルフォートの直線説得法認定コースを2021年4月2日に修了する。

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