突然ですが、あなたは中小企業のビジネスオーナーや個人事業主こそが勝ち組であると聞いたらどのように思われるでしょうか?
先ず大前提として「価値観は人それぞれ」であるのは当たり前のことです。皆それぞれの価値観を持っており、それぞれ理想の人生は異なるでしょう。しかしながら、あまりにも世間一般では大企業に就職することや公務員になることが勝ち組であるかのように言われ過ぎているように思います。
が、しかしそれは完全な幻想でしかないことを本記事内で解説させて頂きます。繰り返しになりますが、会社員や公務員が負け組であると言いたい訳ではありません。そうではなく、無条件に大企業に就職したり、公務員に就職することが勝ち組であると思っているのであれば、更にその為に一生懸命やりたくもない勉強を頑張ったり、歯を食いしばって平日の午前9時から午後5時まで(場合によってはもっと)やりたくもない仕事をやっているのであれば、人生を見つめ直した方が良いということです。
それでは本題に入っていきましょう。
先ずはそもそも論ですが、何故大企業に就職したり、公務員に就職することが勝ち組であるかのように言われているのでしょうか?
もうちょっと平たく言えば、良い学校に入って良い会社に入ることが勝ち組であるかのように言われているのは何故でしょうか?
冷静に考えると利点は次の二つしかありません。
・安定している
・給料が良い
あとは男性の場合は女性にモテるというのもあるでしょう。あと思いつくのは、自尊心が満たされるとか、労働環境が良いとかそんなところでしょうか。細かいことを挙げれば色々あるとは思いますが、大きく分けると安定している、給料が良い、男性の場合は女性にモテるの3つかなと思います。
でも、それって本当に大企業の専売特許と言えるのでしょうか?
否、本当に大企業が良いと言えるのでしょうか?
先ずは安定から見ていきましょう。大企業に就職したら将来安泰、まあこれは間違ってはいないと思います。あくまでも確率の問題ではありますが、大企業が倒産する可能性は極めて低いです。何故ならば、資本主義の仕組みとしてお金のあるところにお金が集まるように出来ているからです。
そして、労働法によって労働者は保護されているので、よほどのことがない限りは一方的な解雇通告は出来ません。さらには、解雇されたり会社が倒産してもしばらくは失業保険を受けることが出来ます。こんなに良い身分はないと言われればそれはその通りかなとは思います。
なので、将来安泰とか安定しているという意味においては確かに大企業に就職することはかなりの勝ち組であり、公務員はさらにその上と言えるでしょう。
ただ、その一方で考えて頂きたいのは安定や安泰と引き換えに何を差し出しているのかということです。労働者は労働法によって保護される立場の人たちです。では、労働法に定める労働者とはどのような人々かあなたはご存知でしょうか?
労働法に定める労働者の条件は主に以下の通りです。
1仕事の依頼、業務従事の指示などに対する諾否の自由の有無
→仕事に関して、自分自身の自由な裁量の余地がないのが労働者
2業務遂行上の指揮監督の有無
→業務の内容や遂行方法について誰かに逐一指図されているのが労働者
3拘束性の有無
勤務場所や勤務時間が指定され、管理されているのが労働者
4代替性の有無
勝手に他の人に自分の仕事を頼んではならないのが労働者
5報酬の労務対称性
→労働の結果ではなく、言われた時間言われた場所で言われたことをやるということに対してお金が支払われるのが労働者
6事業性の有無
→自分で仕事に必要なものなどを投資しなくて良いのが労働者
7専属性の程度
→基本的には一つの会社の為に奉仕するのが労働者。すなわち顧客は基本的に一人しか抱えてはならないのが労働者
早い話が言われた時間に言われた場所で言われたとおりにやって、その時間に対して給料をもらうのが会社員です。最近は副業を認める会社も出てきましたが、労働法上は一つの会社に専属で働くか、そうではない場合も制約を受けるのが労働者の定義です。
一方で、事業主というのはいつでもどこでも好きなように仕事をして、他の人に仕事を割り振って良く、お客さんは何人抱えても自由で、報酬は自分の時間に対してではなく、お客様の満足度によって決まり、事業に必要なものは予め自分で揃えないといけないのが事業主です。
どちらが良いのかという価値判断はとりあえずおいておき、事業主の方が明らかに自由度が高いというのが一つの大きな特徴となります。逆に、労働者というのはほぼ自由らしい自由がありません。私的にはこれがかなり大きな違いになると思います。お金というのはあとからいくらでも稼げるのですが、時間だけは二度と戻らないので、自分の時間を他人の指図通りに生きるというのは私は嫌です。
ただ、皆そうやって生きていると言われればそれはその通りなのですが、だったら皆でやめれば良いじゃないかと思ったりするわけです。
次に安定性ですが、一般的には事業主はお金持ちになるかもしれないけれど、無一文になるかもしれない一か八かの選択であるかのように思われているのですが、実は全然そんなことはありません。この世の中でお金を払ってくれるのは人間だけです。もしもあなたが銀行家でも通貨発行権所有者でもないのであれば、人からお金をもらうことでしか資本主義社会では生きていけません。
つまり、人は皆多かれ少なかれ顧客を獲得する能力を身につけなければいけません。
そして、会社員というのは自分の顧客が一人しかいないという状況なのです。労働法に守られていると言えば、その通りではありますが、顧客が一人しかいない、つまりその人に自分の生活を握られている状態なので、自由がない状態なのです。
一方で、事業主というのは、例えば私の場合で言えば過去4年間だけでのべ約8000人の顧客を獲得しています。さすがにこれだけの顧客を獲得していれば、1人や2人に嫌われたところで痛くもかゆくもありません。つまり、誰にも気を使う必要がなく、自由に生きていくことが出来るのです。
もちろん、だからと言って傍若無人に振舞っている訳ではなく、なるべく人と会う時には礼儀正しくするように心がけていますが、そうしないといけないからそうしているのではなく、自分がそうしたいからそうしているだけです。つまり、人生の全てにおいて自由があるのが事業主なのです。
そして、1人の人間の機嫌に左右されているとリスクも大きいですが、自分でいくらでも顧客を獲得することが出来れば、リスクをかなり分散することが出来るので、実は安定するのです。事業というのは一般に思われているように偶然売り上げが増えたり、偶然売り上げが下がったりしません。基本的には自分自身の顧客獲得能力によって収入が決まります。
たまに、偶発的な外部的要因が左右されることがありますが(コロナやお祭り、マスメディアが作った一時的なブームなど)、基本的には自分の顧客獲得能力が全てであり、これさえ身につけておけば、収入は安定するのです。
更に言えば、資本主義の原則として富のある所に富は集まるので、基本的には収入は右肩上がりです。そして、そのあがり幅は会社員とは比にならないくらいの速度で上がり、私の場合は毎年二倍くらいになっています。
収入の話が出てきたので、収入の話に移りますが、実は大企業に勤めていても収入はそれほど多くはありません。基本的には会社員の上限は1000万円程度であり、超一流企業の幹部で2000万円から3000万円ほどです。そして、これも重要なことですが、その年収に到達する頃には大抵はもう50歳を過ぎています。
もちろん、子供が高校生や大学生になる頃であり、物入りな時期に収入が増えることは有難いことではあると思いますが、事業主の場合は1000万円は夢の数字でもなんでもなく、更に上を目指すことが普通に可能であり、2000万円、3000万円という数字は20代でも30代でも到達することが可能です。
もしも、あなたがプロスポーツ選手や風俗嬢などのように若さを売りにした仕事であれば、第二の人生のことも考えなければなりませんが、そういった職業じゃなければ、若い頃に大金を稼いだからといってその後が苦しくなることはありません。寧ろ、若い頃に身に着けた顧客獲得能力は一生ものなので、仮に一度倒産を経験したとしてももう一度一からひと財産築き上げられるでしょう。
顧客獲得能力さえ失わなければ、決して倒産したから人生真っ暗ということにはならないのです。寧ろ、倒産するくらいでちょうど良い勉強と言えなくもないでしょう。というのも、倒産するケースは売り上げが立たない場合だけではなく、浪費癖がやめられないケースもあるからです。いくらやめようと思ってもやめられなかった浪費癖が一度倒産することでやめられたというケースもある訳です。そうなれば、倒産すらも良い勉強です。
また、多くの方が見落としがちなのですが、会社員の年収1000万円は手取りで言えば、月60万円程度であり、多いか少ないかで言えば、もちろん多い方なのですが、夢のような生活が送れるかというと意外とそうでもないです。
たまに私のSNSに「年収1000万円の独身男性と出会いませんか」という広告が流れてきて、年収1000万円の独身男性の生活を流した映像が流れてくるのですが、どう考えても年収1000万円じゃできないような生活の映像が流れてきます。
そういうのを見るにつけ、日本人は年収1000万円に対するあこがれが強いんだなーと思ってしまいますが、実際には年収1000万円というのは手取りはそんなに多くありません。結構な金額を社会保険料でもっていかれます。
一方で、会社のオーナー社長であれば、会社のお金を比較的自由に使えるのですが、経費に該当するケースが結構多いのです。会社員の方はあまりピンとこないかもしれませんが、例えば会社員の方の場合年収500万円は年収500万円であって、そこからどれだけお金を使っても年収500万円で税額や社会保険料の額が決まります。
その一方で、会社の場合は年収3000万円でもそのうちの例えば2500万円を使って、それが経費として認められれば年収500万円として税金がかかります。つまり、収入に対する実質上の税額がかなり低いのです。
社長の生活というのは、厳密に私生活と公生活を分けることなど不可能です。つまり、明らに事業に関係のないもの以外は基本的には全て経費として計上が可能なのです。
ほんの一例をあげると、他人と食事に行ってその食事代を支払ったら全てそれは経費として計上可能です。何故ならば、そうやって関係性を構築しておけばそれがゆくゆく仕事に繋がる可能性があるからです。このようにかなり経費として認められる範囲は広いのです。
ですから、事業主、特にオーナー社長の場合はそもそも若いうちにしっかりとお金を稼げる上に、手取り額も会社員よりも圧倒的に多くなるのです。
どうでしょうか?
一般的には安定していて給料が良いのが大企業の会社員、あるいは公務員として出世することだと言われており、それが人生の勝ち組であるかのように言われがちなのですが、実際には全然そんなことはないということです。
今の日本の社会では大企業に就職していると、自尊心も得られるし、他人からの承認欲求も満たされると思います。
ただ、その一方で基本的には会社員というのは言われた時間に言われた場所で言われたことさえやってくれればこれだけお金をあげるよという仕事であり、業務命令である限りは拒否権がないので、自由がありません。
そして、安定していることは認めますが、事業主も顧客獲得能力さえ身につければ非常に事業は安定していますし、また収入も大企業の会社員よりもはるかに稼ぐことが出来ます。どちらが勝ち組であるかは言わずもがなというところでしょう。
改めて申し上げておきますが、今回の記事の目的は日本人全体にある一種の洗脳からの解放です。別に会社員や公務員という選択肢が悪い訳ではありません。
ただ、それが人生の勝ち組だと思ってそれが人生のゴールみたいになってしまっているのであれば認識を今一度改めた方が良いということです。最終的には価値観は人それぞれで良いのは当たり前の話ですが、その前提に立って、せめて大企業に就職したり、公務員になるのが良い人生という価値観からも一回脱却した方が良いのではないかということです。
日本全体で考えるとどうなるか?
更に重要なのは実は日本の経済格差を生み出している一番の原因は資本家と労働者と使用者というこの三者が存在していることなのです。物凄く分かりやすく説明しましょう。労働者というのは良くも悪くも労働法で守られている存在であり、簡単に解雇出来ません。そして、労働者の業務内容とは基本的には言われた時間に言われた場所で言われた通りのことをすることです。つまり、良くも悪くも自由な裁量が無く、責任がない仕事なのです。
一方で使用者(取締役、代表取締役、社長などなど)など幹部役員はそういった労働者を上手く使いこなしながら、会社にたくさんの利益を生み出さなければなりません。
何故ならば、資本家が使用者(取締役、代表取締役、社長など)に命ずるのは会社の利益を増やすことであり、それが出来ない社長の首を資本家はすげ替えることが出来るからです。
そうすると当たり前の理屈ですが、労働者の給料はなるべく低く抑えられるのが正しい使用者(取締役、代表取締役、社長、経営者など)だということになります。
理由は今説明したとおり、会社の利益を増やさなければならないからというのが一点目、二点目は会社は売り上げが増えても減っても毎月従業員には一定の給料を払わなければならないので、リスクを考えるとなるべく低く抑えなければならないからです。
ただ、そうは言ってもあんまり給料減らすと優秀な人材が来てくれません。それで一つの理想として作り上げられたのが年収1000万円なのでしょう。会社員の年収1000万円というのはほぼほぼ会社員が手にする給料の上限なので、この給料を手にする人たちはかなりの激務であり、ストレスもかなりのものであることが多いです。
いずれにしても、資本家と使用者と労働者という三者の関係性を考えると基本的には労働者の給料は低ければ低い方が良いのが現実であるので、格差が生じやすいのです。つまり、能力の問題というよりは構造的な問題として労働者は稼ぎにくい職なのです。
その代わりではないですが、様々な責任やリスクから解放されているという利点があるのもまたゆるぎない事実ではあります。
最後に大企業の会社員や公務員になるメリットであるモテについて言及してみましょう。
事業主がモテない訳ではないですし、どちらかと言えば有利は有利なのですが、結局女性も多くが完全に洗脳されており、大企業の会社員(特にその人が高学歴の場合)や公務員(特に田舎では)は人気が高く、若くして社長をしているとか言うと「ろくな人間じゃない」という偏見の目を向けられることもなくはないので(特に相手の親から)、モテに関して言えば、大企業の会社員と田舎の公務員は捨てたもんじゃないと思います。
特に一夫一妻制の現代社会ではとりあえず一世帯養えればそれで良いので、あまり起業するうま味はないかもしれません。
最後にきちんと顧客獲得能力を手に入れて自由とお金と安定を手に入れたい方にお知らせです。私がブログを書き始めて全く収益化できなかったところから初めて月収100万円を達成するまでに学んだ様々なことを拙著『情熱を金に変えろ』(3000円)の中で約23万字の中で徹底解説しております。
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