こんにちは、直線説得法マスターで、ウェルビーイング株式会社代表取締役の池上です。
今回のテーマは「もう少し考えさせてください」と言われたらこう返すという話なのですが、「もう少し考えさせてください」だけではありません。「もう少し検討させてください」「高いです」「家内と相談させてください」「ほかの人にも話を聞いてから」などなどの全ての決断の先延ばしに関して言える話です。
まず始めに考えていただきたいのですが、あなたは「もう少し考えさせてください」と言われたら、どのように返しますか?少し考えてみてください。
ちなみにですが、かつての私は2つの方法を試していました。1つ目は、「もう少し考えたいとのことですね。今何で迷っておられますでしょうか?」です。理由は後述しますが、これでは見込み客のニーズを満たすことはできません。
そして、2つ目は自信ありげに笑顔で「はい、しっかりとご検討ください。お返事お待ちしております」です。このころの私がもし目の前にいたら、「てめえちゃんと仕事しろ!」とケツを蹴っ飛ばしているところです。当時の私の頭の中はこうでした。
「結局ここで押し売りしても嫌われる。だからと言って中途半端な言い方しかしなければ、結局不信感を抱かせるだけだ。だったら、自信ありげに相手に決断をゆだねれば、向こうもその自信に引っ張られて後日「買います」というのではないか」
というものでした。君の推理は見事なものだが、残念ながらそんなに君に都合よく見込み客の気持ちは変わらないのだよ、池上君。
あなたなら、どのようにするのでしょうか?きっとやり方はいろいろあると思うのですが、細かいやり方は別にどうでも良いと思います。大切なことは、見込み客がどうして「もう少し考えさせてください」とか「検討させてください」とか「折り返し連絡させてください」というのかということです。
まず大前提として言っておくと、よほどのことがない限り、「興味がない」ということはありません。もし、興味のない人にプレゼンをしてしまったのであれば、それはまた別の問題で、見込み客を適切に見極めなければいけません。ですが、それについては今回のテーマとはずれてしまうので、前回、前々回のブログをご参照ください。
では、興味はある程度あるにもかかわらず、どうして最後の最後に考えさせてくださいと言うのでしょうか?これは人が物を買うときはどんな時かと考えれば、分かります。
人が物を買うときそれは・・・
商品(サービス)、セールスパーソン、会社に対する確信度合いや信頼感、好感度が行動の閾値を超えた時です。人には誰しもこの程度まで納得できたら、行動しようという行動の閾値があります。これはモノやサービスを買う時だけではなく、全てにおいてそうです。ほんの一例を挙げておくと、デートがそうです。デートするかしないかはせんじ詰めれば、「この人とデートしたら少なくともその日は楽しくなりそうだ」という確信が行動の閾値を超えるかどうかです。
そして、この行動の閾値は人によって違います。女の子からデートに誘われたらすぐに応じる人もいるでしょう。こういう人たちは行動の閾値が低い人です。一方で私はデートに関してはかなり行動の閾値が高いです。よほどその人に興味がなければ、デートはしません。
買い物においても同じことが言えます。簡単に物を買ってしまう人もいれば、そうではない人もいます。では、行動の閾値が低い人はお金があれば、何でも買うのでしょうか?
勿論、そうではありません。いくら金があってもいらないものまで、バンバン買おうということにはならないでしょうし、素人から物を買おうとも思いません。また豊田商事のように詐欺を生業とする会社からモノを買おうとも思わないでしょう。
ですから、「もう少し考えさせてください」というのは興味はあるんだけど、商品、会社、セールスパーソンに対する確信度合いが私の行動の閾値を超えるほどは高まっていないということなのです。要するに、「その商品本当に役に立つの?」とか「あなたのことまだ信頼できないとか」「ウェルビーイング株式会社なんて聞いたことないんですけど」というのは失礼なので代わりに「もう少し考えさせてください」と言うわけです。
では、どうすれば良いか?答えは簡単です。セールスパーソンがやることは以下のことです。
・どうしてその商品を買った方が良いのか再度説明をする
・どうして私から買った方が良いのかを再度説明する
・どうしてうちの会社から買った方が良いのかを再度説明する
・どうして今買った方が良いのかを説明する
この4つをやるということです。ちなみにですが、昔の私は一回目のプレゼンでしゃべることをすべて喋ってしまって「もう少し考えさせてください」と言われたら何も言うことがないという状況に陥っていました。その失敗から学んだことは、プレゼンは小出しにすべきで、一気に長所をしゃべってしまってはいけないということです。
おそらくこれは人間の認識のメカニズムと関係があると思います。私たちの認識のメカニズムは0から100へと一気にジャンプアップするようには出来ていません。ちょっとずつちょっとずつ、会話を進めながら0から100へと移行するようにできているのです。ということはあなたのプレゼンがたとえ完璧であったとしても、単純に一回の説明ではわからない可能性が高いということです。そうすると、一回の説明で物が売れないのは説明が悪いのではなく、スクリプトの書き方が悪い可能性が大いにあります。
想像してみてください。セールスパーソンが商品の紹介をするというのは学校の先生と生徒の関係性です。知っていれば役立つことなんだけど、素人はあなたの専門分野のことなど分かりません。だからそれを素人にもわかるように説明をしてあげるのがセールスパーソンの仕事です。
ところで、あなたも学生時代、こんなことがなかったでしょうか?授業を聞いて、最後まで聞いたんだけれどわからない、何分初めて聞く話だから、一回話を聞いただけでは理解が追い付かない、そこで授業が終わってから先生のところに行って「ここが分からないのですが、どういうことですか?」と聞く、そうすると先生がもう一度説明してくれて腑に落ちる、こんな経験がだれにでもあるのではないでしょうか?
先生からすると、「二回も三回も同じことを言わせるな」ということになるのかもしれませんが、生徒は初めて聞くことなので一回では理解できないのです。そして、よほどのスパルタでもない限り、「二回も三回も同じことを言わせるな」とは先生は思わないものです(一応教育大学を出ていますので、先生の気持ちもなんとなくわかります)。もし、私が先生なら「よしよし、君は分からないことをわからないというとても正直で、向学心のある素晴らしい生徒だ。何度でも説明してあげよう」と思います。
セールスパーソンも同じだということです。ちなみにセールスでは、同じことを角度や切り口を変えて説明するというだけではなく、真の長所は最後の最後まで残しておくということも大切です。初めから真の長所を説明しても、向こうの認識が100段階中50や60の段階なら何がそんなに凄いのか理解ができないのです。
ちなみにですが、あなた自身の再プレゼン、会社の再プレゼンも忘れずに行ってください。この段階では10中8,9見込み客はあなたの名前を憶えていませんし、場合によっては会社名も覚えていません。どこにあるかも、どんな会社なのかも、あなたがどんな人なのかもわかっていないケースがほとんどです。
それをちょっとずつ高めていって最後にウイニングショットが来るようにスクリプトは書かれていなければいけません。そして、最後に見込み客の行動の閾値を下げるように努力します。この行動の閾値を下げる魔法の言葉は「最悪のケースは何でしょうか?」という質問です。人は最悪でもこの程度かと分かっておくだけで、一歩踏み出せるものなのです。人は進化の過程において、プラス面よりもマイナス面を二倍強く感じるようにできています。
これは単純な話で、今日おいしい晩御飯にありつけるというプラス面が2,3日なくても生きていけますが、猛獣に襲われるというマイナス面、あるいは毒キノコを食べるというマイナス面は一発であの世行きだからです。私たちの潜在意識のメカニズムは原始時代から変わっていないので、この質問によって一時的に(5分か10分ほど)認識のメカニズムを現代仕様にチューニングし直してあげるのです。
あとは小手先のテクニックとしては割引や期間限定商品を作ることも有効です。これは有効なのですが、これに頼りすぎると価格競争に入って会社がつぶれてしまいます。「値下げしてつぶれた会社はいっぱいあるけれど、値上げをしてつぶれた会社はない」という原則を覚えておいてください。値上げをするには、見込み客の確信度を高めるための努力がさらに必要になりますが、安易な値下げはセールスパーソンの腕を低下させるだけです。
本気で好きな場所で、好きな時間に、好きなことをお金に変えて生きていきたい方へ
想像してみてください。
もしも誰にも指図されずに生きていけたら?
もしも何時に起きて、何時に寝て、何時に仕事をしても良い人生を送れたら?
もしもどこでも好きなところで仕事が出来たら?
もしもあなたの情熱(知識、経験、専門性、技術)をお金に変えて尊敬されながら生きていけたら?
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