突然ですが、ネットビジネス、オンラインマーケティング、オンライン販売、ウェブマーケティングなどと呼ばれるものをやるには、本能と闘う必要があるというのをご存知でしょうか?
その本能とは食欲でも性欲でも睡眠欲でもありません。
この本能は非常に人間らしい本能とも言えるものです。
その本能とはつまり、数の多い方が正しいと信じてしまう本能です。多数派(マジョリティ)が正しいと信じてしまう本能です。この本能を克服できないとオンラインビジネスやオンラインマーケティング、オンライン販売で成功することは非常に難しいです。
今回はこの点をブログで解説させて頂きます。
冒頭でも述べたとおり、人間は無意識のうちに数の多い方が正しいと信じてしまう傾向にあります。いわゆるみんながそう言っているから正しいというやつです。自分はそんなことはないと言っている人もいるかもしれませんが、本当にそうでしょうか?
就活の時を振り返ってみて頂きたいのですが、あなたはとりあえず就活を始めなかったでしょうか?
先ずは起業するか、就職するかと悩んだ末に就活したでしょうか?
あるいはアフリカに行くか、東南アジアに行くか、それとも日本の企業に就職するかと悩んだでしょうか?
ほとんどの人はみんなが就職するから自分も就職したのではないでしょうか?
勝ち組、負け組というような言葉も結局はみんなが行きたがる企業に就職出来たら勝ち組という程度のものなような気がします。
大学進学においてはどうでしょうか?
本当に大学に行った方が良いと思って、あるいは大学に行きたくて大学に行ったでしょうか?
みんなが大学に行くから、あるいは周りが大学くらい行った方が良いからと行ったから大学に行っていないでしょうか?
自分は高卒だからと思っている人も、それは年代を考慮に入れないといけません。多数派の人間が中卒で良いと考えていた時代には何も考えずに、中卒で就職するのが良いと考えるものですし、高卒が多数派の時代には高卒で就職するのが良いと考えるものですし、大学くらい出ておかないといけないと多数派が考える時代には大学に進学する割合が増えるものです。
これは男女の進学率にも反映され、女性は大学なんかいかなくても良いと考える時代には女性の大学進学率は低くなりますし、女性も大学くらいは出ておいた方が良いと考える時代には女性の大学進学率は高くなります。女性の高校進学率に関しても同じことが言えます。
もちろん、いつの時代も自分の軸で物事を考えられる人はいます。ですが、そういった人でも本能として数が多い方が正しい、あるいは無意識のうちに数が多い方の選択肢を選んでしまうという本能があります。
当然、これは消費行動や誰の話を聞くかと判断する場合にも反映されます。だいたいの人は大手企業と取引します。何故なら、なんとなくみんなが使っている方が安心だからです。
もちろん、ユーチューブでもそうです。なんとなくチャンネル登録者数が多かったり、視聴者数が多い方が安心です。だから、無意識のうちにチャンネル登録者数が多い方を選んでしまうし、チャンネル登録者数が多い方が正しいように思ってしまいます。
これは本能なので抗うのは難しいです。
この本能は私ももちろんあります。この本能を自覚したのは先日山口あやきさんという方のユーチューブチャンネルを拝聴した時です。山口さんは若い女性なのですが、軍歌を紹介して歌うという一風変わったチャンネルを運営されています。私も軍歌は好きな方なので、何個か動画を観ているうちにすっかりファンになってしまいました。
ですが、そのチャンネル登録者数は約7500人、動画の再生回数は数千回から数万回、多いのは多いのですが、ユーチューブを観ているとたまに感覚が狂ってきてしまいます。失礼ながら、無意識のうちに「まだ売れてないんだなー。これだとこれだけで飯を食うのは難しいよな」と思ってしまいました。
やっぱりもう無意識のうちの思考なので、一瞬でそう思ってしまうんです。
でも、冷静に考えたらというか3秒くらい考えたら、私のチャンネル登録者数なんて2000人はいないですし、再生回数は1000回前後です。山口さんよりもはるかに少ないです。それでも年商1000万円いっています。
これが本能です。でも、この本能にはあまり根拠がありません。数が多い方が稼げるということでもないし、数が多いから言っていることが正しいということにもなりません。でも、無意識のうちにそう思ってしまいます。その結果としてどうなるかというと、多くの人(98%)が「自分には無理」とどこかのタイミングで思ってしまいます。別に無理じゃないんですけど、無理だと思ってしまうんです。
先ずはこの数が多いから稼げるという本能的な思考から抜け出す必要があります。最終的な売り上げは顧客の数×客単価×リピート数で決まります。そういう意味では数が多い方が稼げるのですが、SNSやユーチューブで情報発信している段階ではまだ数が多い方が稼げるわけではないです。
何故なら、この数はただ単にその動画を観ている人の数であって、見込み客でもなければ、顧客でもないからです。オンラインマーケティングで大切なのは見込み客を集めることであって、視聴回数やチャンネル登録者数やフォロワー数を増やすことではありません。
野球で言えば、ヒットを何本打っても得点に繋がらなければ意味がないのと同じです。
ところが、本能的に人は見ている人の数が多ければその中に見込み客の数も多いと思ってしまうものなのです。
では、何故そうではないということを私が知っているかというと、弊社でも実際にそうなっていないからです。弊社の副社長が運営しているティラノのらんラボチャンネルはチャンネル登録者数が約25000人います。再生回数はかなりの開きがありつつもざっと1万回前後なので、チャンネル登録者数も再生回数も私の10倍ほどあります。
それで、どちらの方が稼げているかというと私の方なのです。何故なら、私の方がしっかりと見込み客を集められているからです。また、見込み客を集めた後にしっかりと商品を販売するというところまで出来ている訳です。10倍の差があっても逆転できるくらい数というのは関係ないんですね。
ちなみに、うちの副社長でも全然稼いでいる方です。例えば、本当にユーチューブの広告収入だけで稼いでいる人なんかであれば、月の再生回数が100万回前後無いと厳しいです。それでやっと20-50万円くらいの収益です。ちなみに、私の動画の月間再生回数は14000回くらいなので、約100倍の再生回数を逆転している計算になります。
想像してみて下さい
ここで一旦想像してみて下さい。あなたは100人を前にして話しています。その100人はあなたの話に興味をもって集まってきてくれた人です。仮にあなたが無料で走るのが速くなるポイントを解説しているとしましょう。そして、その最後にあなたの商品を紹介します。
そのうちの30人が興味を持ったとしましょう。そして、そこから商品のプレゼンテーションをして、最終的に10人が購入したとしましょう。もしも、それが1万円のオンラインスクールなら10万円の利益です。一日で10万円の利益です。これが私の稼ぐ仕組みです。
しかし、もう一度振り返ってみて下さい。100人を目の前にして話すとは要するに、動画の再生回数が100回しかないという状態なのです。ユーチューブの再生回数が100回しかないとなると物凄く売れていない感じがします。
ですが、実際にはそれできちんと収益化できるのです。何故なら、100人を目の前にして話しているからです。
では、何故ユーチューブの再生回数は結構あるのに収益化出来ていない人が大半なのでしょうか。これには大きく分けて3つの理由があります。
先ず一つ目は、そもそもそういうビジネスしか思い描いていないというケースです。つまり、ユーチューブからの広告収入で稼ごうという発想しかないのです。
もちろん、それはそれで構いません。ただ、ほとんどの場合は熟考の末にその路線でいっている訳ではなく、その方法論しか知らない状態なので非常にもったいないです。ちなみに、かつての私もそのうちの一人でした。マジで稼げないです。
二つ目に、当たり障りのない話しかしておらず、相手を絞り込むことが出来ていないからです。ランニング関連のユーチューブを観ていても正直そう思うことが多いです。一言で言えば、終始耳障りの良いことしか言っていません。見ていてほのぼのすることはあっても、この人についていこうと思うことはありません。それは何故かというと真実を話していないからです。
真実を話せば耳の痛いことも言わなければいけない時がくるし、根拠を明示する必要もあります。必然的に内容は難しくなります。多くの人に見てもらうのも難しいです。ですが、だからこそ人の心を動かすことが出来るし、こちらから見込み客の見極めをすることも可能になります。
要は絞り込んだうえで、相手の心を鷲掴みするのです。この時に大切なのは、自分が選ばれる理由を常にもっておくということです。当たり障りのない話しかしないのであれば、雰囲気が大切になります。そして、それは所詮雰囲気でしかないので、選ばれ続ける理由にはなりません。
三つ目は、二つ目で集めた人たちを顧客に買えるだけの説得力がないからです。何故、説得力がないかというと見込み客の上に行けていないからです。単純な話で、もしもあなたがお酒を買うとして、自分よりも知識の少ない人からお酒を買おうと思うでしょうか?
家を買う時に自分よりも住宅情報に疎い人から家を買おうと思うでしょうか?
私はランニングシューズを買う時に、走ったこともない、あるいはろくに走ったこともない店員さんの話を聞きません。何故なら、私の方がはるかに詳しいからです。
最近は人と人を繋ぐとか、コミュニティビジネスで皆仲良くとかきれいごとばかり言っている人が増えましたが、横一線から抜け出してこの人なら私の問題解決をしてくれる、私の願いを叶えてくれると思ってもらえるから商品を買ってもらえるのです。
この観点からも通り一遍の多数派向けの情報発信では不十分であることがお分かり頂けると思います。単に、流行を追いかけたり、その時流行の話題を扱うだけでは不十分なのです。
一方で、何でも良いから自分にしか出来ない情報発信をすれば、それが選ばれ続ける理由になります。そして、深い情報発信をすればするほど、初めは人が増えないです。
しかし、選ばれ続ける理由を持っている人は着実にその人が増え続けていきます。そして、人が増えれば増えるほど簡単に選んでもらえるようになります。
何故なら、人には数の多い方が正しいと判断する本能があるからです。手っ取り早く言えば、初めは本当に吟味する論理的思考のある人や物好きでその分野のマニアというような人を標的にし、地道に数を増やしていくのです。そうすれば、勝手にあとからその周辺の人はついてくるのです。
今の大企業も大半はそんな感じです。今ではネットショッピングの王様と言えばアマゾンです。とりあえず、アマゾンで買っといたら安心やろみたいな部分があります。そして、実際にアマゾンは圧倒的な品ぞろえ、流通システム、顧客サポートのシステムを持っています。しかし、それもこれもアマゾンが超巨大企業になったからこそできるのであって、初期の段階ではそうではなかったはずです。
では、アマゾンは初期には何をしていたのかというと、本ならなんでも揃って、自宅まで届けられるということを売りにしていました。本が好きな人だけを相手にするニッチな市場だったのです。そして、その数が増えれば増えるほど、周辺の人も巻き込んでいくことが可能になり、ついには宇宙にまで行きました。
まあ、細かいところを見ていけば、話はそう単純ではないのでしょうが、大雑把に言えばそんな感じです。
リクルートもそうです。リクルートも不動産に手を出したり、レジャー施設に手を出したり、陸上部を持ったり、一体何の会社だかよく分からない会社ですが、元々は学生と各企業を繋ぐ就職情報誌を出していた会社です。
当時はまだまだ縁故就職や集団就職が一般的で、個人が会社の情報を集めて就職試験を受けに行くという時代ではなかったようです。企業の方も優秀な学生を求めて就職説明会などをやり始めた時代でした。
それならばということで、就職情報誌を作って各企業から広告収入料を払ってもらい、各大学に就職情報誌を置くことにしたのです。それを実現させるには多大な営業力と行動力を要したと思いますが、いずれにしても非常にニッチな市場に攻め込んで会社が大きくなるにつれて、信頼が得られるので人も金も集まるので、不動産の情報なども出していくようになったといったところです。
ただ、想像して頂きたいのですが、リクルートが就職活動している学生に向けた企業情報という風にターゲットも絞らず、情報の内容も絞らず、こっちの方が多くの人に見てもらえるからと4コマ漫画本を配っていたらあそこまでの企業になったでしょうか?
可能性はゼロではありません。しかし、漫画の世界には漫画の世界ですでに確立された市場があるので、割って入るのは簡単なことではありません。この理屈は誰でも分かって頂けると思います。
ですが、いざブログを書くとかユーチューブで情報発信するとなると人の数ばかり気にしてエンタメ中心のより多くの人の見てもらえる内容で誰の心にも刺さらない内容になってしまう人が大半なのです。
ランニング界でもプロランナーとか日本選手権に出場するような実力のある人でもだいたいそういったエンタメ系の、ユーチューバーの真似をしたような情報発信に終始しているのをみるとやっぱりそうなんだなと思います。エンタメは芸能人にでも任せておけば良いと思うのですが、なかなかそうはならないようです。
いずれにしても、人を集めて、集めた人の心を動かして、商品を販売するという過程の中には、切り捨てるからこそ人は集まる、切り捨てるからこそ、対象者の心が動くということを理解しておく必要があります。
そして、この場合初めから人がたくさん集まる訳ではありません。だからこそ、地道な努力が必要となるのです。
最後に、起業したい人や副業を始めたい人、ネットで好きなことを仕事にしたい人にお知らせです。私が元手無し、営業経験無し、ビジネス経験無しから、ネットだけで年商1000万円に到達するまでに学んだことをまとめた拙著『情熱を金に変えろ』(3000円)の原稿データを現在PDFファイルで無料でプレゼントしています。
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