こんばんは、直線説得法マスターでウェルビーイング株式会社代表取締役の池上です。
前回の記事では話し方を変えれば、成約率が劇的に上がるという内容の動画をお届けさせていただいたのですが、もうご覧いただけましたか?
まだご覧いただいていない方は是非下記のURLよりご覧ください。ご覧いただければ、話している内容が同じでも話し方で、成約率が数倍変わるということをご納得いただけると思います。
さて、実際に私自身がこの話し方を研究し、売り上げが6倍になりました。2分間の動画の中で8種類の話し方を使い分けるほど緻密に自分の口調というのを使い分けます。わずか2分間で8種類?冗談だろ?そんなことしたらかえって変にならないか?と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、実際にはそうはなりません。何故なら、話し方というのは人間の無意識に影響を与えるもので普通に聞いたら8種類も使い分けているようには見えないからです。
あなたもなぜだか分からないけど、あの人の話し方には引き付けられる、あの人の話を聞いていると元気づけられる、あの人の話し方は面白いというのを感じたことがありませんか?
逆に、言ってることは勉強になるけど、面白くないとか、言ってることは分かるけど、話し方が無理という人はいませんか?誰しも最低でも一人、通常は改めて考えてみるとプラスであれ、マイナスであれそのような人が数十人はいるはずです。
ちなみに私の人生では、直接話を聞いた人で二人、オンラインで演説を聞いた人で一人、ウェビナーやオンライン講座を受けた人で一人、この人は別格だという人がいます。
直接話を聞いた二人は全国高校駅伝で3連覇を含む6度の優勝を成し遂げた報徳学園高校の鶴谷邦弘先生です。何年か前にお亡くなりになられましたが、私が初めて鶴谷先生の話を聞いたときは、全身にエネルギーが漲るのを感じました。
二人目は、同じく高校陸上界の名将で由良育英高校(現鳥取中央育英高校)をインターハイ総合優勝3回、全国高校駅伝準優勝、そして全盛期にはインターハイチャンピオン含むインターハイ出場者34人という常識外れの成績を残した横山隆義先生です。横山先生の凄いところは、種目に関係なくインターハイ出場者を作ったことです。
陸上競技というのは小学生レベルならともかく、高校性ともなると顧問と言えども自分の専門外の種目のことはよくわからないのが普通です。教えられるものではありません。
私も京都府高校駅伝は3年連続区間賞でチームも優勝、全国高校駅伝も3年連続で走らせてもらっていますが、短距離や投擲など他の種目に対してはずぶの素人です。まだ野球の方が詳しいくらいです。
ところが、横山先生は種目に関係なくインターハイ出場者を何人も育てます。その秘密の一つは話し方にあります。横山先生の話を聞いているとやはり、全身にエネルギーが漲ります。情熱がふつふつ湧き上がってきます。この話を毎日聞いてたら、そりゃ強くなるわと思わせるだけの話っぷりでした。
ここで、考えていただきたいのですが、あなたはセールスを通して、人々に元気を与えているでしょうか?
人は元気をもらうのが好きです。もちろん、あなたが人に元気を与えているからと言って、その人があなたから商品を買うかどうかは別です。ペンを必要としていない人、もしくは興味のない人にペンを売るのは素人の仕事です。
でも、もしもペンを求めている人がいたとしたら、話していて元気になる人から買いたくないでしょうか?
ちなみにこれは価格を上げる秘訣でもあります。よくある相談の一つは、全く同じ、もしくはほぼ同じ商品を売っているのだけれど、何らかの理由で他社よりも高い値段で売らなければいけないとき、どうやって売ったらよいですか?という相談です。私の答えは「自分自身を商品にする」ということです。人は少々値段が高くても、きちんと商品説明をしてくれて、アフターフォローもしてくれて、そして話していて元気をもらえる人からモノを買います。あなたはこれが出来ていますか?
けだるそうに話していませんか?
相手に元気を与えられる話し方が出来ていますか?
ここが最低ラインです。
そこから更に、話し方を考える上では様々な要素があります。上手く使えば、隠れたメッセージを相手に伝えることが出来ます。言外の意味を言葉に含められるので、日本語ともう一つの言語を同時に話すことが出来るようになります。
しかも、これを潜在意識レベルで相手に伝えられるようになります。ほんの一例を挙げておくと、「ここまででウェルビーイングオンラインスクールに少しでも興味を持っていただいていますか?少しでも良さげだなと思っていただけていますか?」というフレーズに特定の声のトーンを使えば「とりあえずお金は置いといて」というメッセージを相手に伝えることが可能です。
直線説得法マスタープログラムを受講されている方は第12回声の口調・トーン実録編の動画の11分45秒当たりがそのトーンです。
オンライン講座を買うか買わないかは当然価格との兼ね合いもあるので、お金込みで考えることなのですが、とりあえず「お金は置いといてやってみたいかどうか」を知りたいわけです。
でも、言葉で「とりあえずお金を置いといて」と言ったら怪しまれてしまいます。上手いこと言って、誘導しようとしてると思われてしまいます。なので、特定の声のトーンを使い、「無料ならやってみたいですか」と言外のメッセージを伝えます。
さて、ここまでは声のトーンによるプラス面といいますか、普通に話していては相手に伝えることが出来ないプラス点について書いてきたのですが、実はプラス点を稼ぐよりもはるかに大切なことがあります。
それはマイナス面を出してしまわないということです。実はかつての私はこのマイナス点を思いっきり稼いでいました。今から考えると、あのままの話し方で商売していたらどうなっていただろうと思うとぞっとします。何がダメなのかというと、話し方が単調だったのです。
私は公私を問わず感情がないと言われる人間です。別にそんなことはないのですが、怒っているときも、悲しい時も、うれしい時もあまり反応が変わりません。ビデオプレゼンのように論理的に話すときはなおさら、話し方が単調になりました。
そうすると、聞いている方は聞く気が失せるんです。正確に言うと、聞いていられないのです。これは人間の無意識に働きかける部分なので、聞き手も頭で一生懸命聞こうと思っても、心が言うことを聞かないのです。
例えるなら、大好きな彼女が魔法でコブラに変えられたら、いくら頭でこれはあの大好きな彼女だと思っても、怖くて一緒に寝られないみたいな感じです。
頭でこれは大好きな彼女だと思っても、朝起きてコブラがかま首あげて舌をチロチロしながらこちらを見ていたら、瞬時に闘争か逃走反応が生じ、心拍数が上がり、グリコーゲンが分解され血糖値が上がり、血圧が急上昇し、冷や汗が出てきます。頭では大好きな彼女だってわかってるんですよ?
でもわかってても無意識のうちにそうなります。
これと同じで潜在意識レベルでマイナス点を出してしまうと、なかなか論理でカバーすることはできないのです。私が唯一先天的にマスターしていた声のトーンは「確信」です。自分の論理に確信を持っていたので、これが話し方にも出ていました。そこはプラス点ですが、この「確信」一本やりだと聞き取りづらいのです。
声のトーンを適度に変えないと10分20分30分と集中力が持ちません。このマイナス点があったために売れなかったのです。これはものすごくもったいないことです。
これは身体言語も同様です。身体言語においても重要なのはマイナス点を稼がないことです。そして、マイナス点を稼がない最も重要なことは「私は普通です」というメッセージ、もしくは私もあなたと同じタイプの人間です、というメッセージを送ることです。
生涯に13000台の自動車を売り、ギネス記録にも認定された伝説の自動車営業マン、ジョー・ジラードという人がいます。ジョー・ジラードは平均年収の何倍も稼ぐようになった後でも質素なスーツに時計を着ていました。汚くはありません。清潔な格好です。清潔かつごく普通の労働者階級と同じ服装をするように心がけ、間違ってもお金持ちのように見える服装をしませんでした。
彼は「私もごく普通の人間で、貴方と同じ人間です」という言外のメッセージを送ることがいかに重要か認識していたのです。
ちなみに日本では「セールスレディ」という言葉がいまだに一般的に使われており、若い女性が行けば売れやすくなると考える人も多いのですが、真剣に受け取ってもらいたいのであれば、セクシーな服装や合コンに行くときに着けるような香水は控えるべきです。
もちろん、あなたが香水店で働いていたり、キャバクラで働いているのであれば別です。そうでなければ、スカートは膝丈よりも長く、また胸元が開いていたり、下着がすけたりするような服装はご法度です。
少なくとも、私はそのような人が営業に来たら、真剣に聞こうという気持ちになれません。プロなら自分の仕事に集中すべきで、見えそうで見えない胸の谷間で勝負しようとは思わないことです。
そして、一般的にはジョー・ジラードのように清潔でこざっぱりとした、良いスーツを着るのが良いのですが、例外はあります。
それは、自分の仕事に合わせるということです。先述したように香水店で働いているのであれば、ある程度強めの香水をつけることがふさわしいのかもしれませんし、キャバクラで働くなら、ある程度セクシーな服装でなければ逆に商売にならないでしょう。
研究結果では派手な指輪が成約率を劇的に下げるという結果が出ていますが、これもあなたが宝石店で働いていたり、カジノで働いているのならまた話は変わってくると思います。
私の場合は、ランナー向けのオンライン講座を販売する時にはランニングウェアでプレゼン動画を撮影します。何故なら、プロのランナーはランニングウェアが正装だからです。
もしあなたがハーレー・ダヴィッドソンの販売員なら、ジーパンに革ジャン、髭もじゃだと嬉しい気がします。配管工なら作業着が望ましいでしょう。
いずれにしても、話し方や見た目でマイナス点を稼がないということは非常に重要であり、これはプラス点を稼ぐことよりもはるかに重要です。プラス点がなくても、普通に話して論理的に見込み客の確信度合いを高めることが出来れば売れるようになりますが、マイナス点があるとどれだけ良いことを言っても聞いてもらえないのです。これがかつての私でした。
今回は話し方をメインとしながらも身体言語についても少し触れました。では、完璧な話し方と身体言語で相手の心を引き付け、相手から好かれる存在になり、思う存分にカリスマ性を発揮すれば売れるのでしょうか?
残念ながら、これだけでは片手落ちです。人は感情と論理の両方で物を買います。
人は感情で物を買うという人がいますが、事実は違います。そして、よくよく聞いてみると「人は感情で物を買う」と主張する人も、「人は感情で物を買い、あとから論理で正当化する」と言っている人がほとんどです。いずれにしても感情と論理の両面が重要です。
では、セールスにおいて緻密なアインシュタイン級の論理を作るのは何でしょうか?
それはセールススクリプト=営業台本です。次回のブログではセールススクリプトについてお伝えします。それではお楽しみに!
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