こんにちは、直線説得法マスターでウェルビーイング株式会社代表取締役の池上です。今回は、売れるセールススクリプトを書くための8つのポイントをお伝えします。
その前にセールススクリプトに対してよくありがちな、一つの誤解に対して書いてみたいと思います。その誤解とは「セールススクリプトを使うと棒読みになり、会話も不自然になり、売れなくなる」というものです。私もかつてはそのように思っていた時もあったので、気持ちは分かりますが、ここで一つ考えてみてください。
ここであなたの大好きな映画のワンシーンを思い返してみてください。なんでも良いです。ここでは話を分かりやすくするために、直線説得法の生みの親であるジョルダン・ベルフォートを主人公とした『ウルフ・オブ・ウォールストリート』のワンシーンをお届けします。
いかがでしたでしょうか?ちなみにこのシーンは実際にジョルダン・ベルフォートが彼が経営していたオークモントストラットン社の社員を鼓舞するために実際に語った言葉だと言われています。ここでの問いは、主演のレオナルド・ディカプリオは棒読みでしたか?不自然で、見ている人の心を動かさなかったでしょうか?
あなたの大好きな映画のワンシーンも同様です。あなたが感動したそのシーンにはちゃんとスクリプト(台本)があり、それを俳優さん、女優さんが読み上げているのです。それでもあなたはちゃんと感動しましたよね?
ちなみにですが、このことからもお分かりいただけるように、スクリプトを使うというのは、必ずしもその場で読み上げるという意味ではありません。電話営業なら読み上げることも可能ですが、対面の営業なら暗記している必要があります。
またこんな話もあります。これはある業界で関西ナンバーワンをとったセールスパーソンの話です。その方はある時を境にスランプに陥りました。経験のある方もいらっしゃるかと思いますが、スランプに陥った時というのは原因を探り、焦れば焦るほど泥沼に入ってしまいます。状況を打開しようと、色々な本を何冊も読んだり、セミナーに参加したり、新しい知識もこの時期にたくさん入ってきます。そして、時には情報が多すぎて、もはやどれが正解か分からなくなって余計に泥沼にはまることがあります。
そんな時、この方に聞いてみました。「○○さんはスクリプトは見返しましたか?」そうすると、その方は「もうスクリプトは卒業したんです」とおっしゃいました。「それですよ、それ!毎回違うやり取りしてたら、数字が安定しないでしょう!」
こちらの方はとても優秀な方だったのですぐに気づき、トップに帰り咲きました。スクリプトを使うメリットについては前回の記事で詳細に書いているので、今回はこのあたりにして、さっそく売れるスクリプトの書き方に移っていきましょう!
売れるセールススクリプトの書き方その1:前半からメリットを並べ立てない
先ず最もありがちな過ちは前半からその商品を買うメリットを並べ立てるということです。では、なぜこれがいけないのかということですが、それは人間の認識のメカニズムと関係があるのです。人間というのは新しいことを一度にたくさん言われても頭に入ってきません。学生時代に「予習、復習が大事」と口を酸っぱくして言われたことはないでしょうか?
人間というのは、よほど頭が良くないと一回では理解できないのです。そうすると、どうするかというと、切り口を変えながら、同じことを何度も説明したり、あるいは一つのパートを何段階かに分けて説明する必要があります。
私はどうしているかというと、まずは商品の長所を5つ書き出します。そして、自分の長所を5つ書き出します。それから会社の長所を5つ書き出します。そうすると、それからそれぞれの長所を相手に伝える時に、どういう言葉にすると、音の流れが良く、相手の心に残りやすいか考えます。そうすると、合計で15個のフレーズが出来ます。後はそれを組み合わせていって、スクリプト全体を組み上げます。
スクリプト全体を上手く組み上げるコツは、訴求をいくつかに分けて、細かいクロージングを何度か入れることです。クロージングというのは普通は最後に商品やサービスを売るときに使う言葉ですが、私はそれが無料であろうと、10円であろうと、1億円であろうと、相手に何かを提案することをクロージングと言います。
例えば、電話営業であれば、「現在弊社で売り上げアップのための商品販売戦略の無料小冊子をお送りさせていただいているのですが、いかがですか?」というのが、一つ目のクロージングです。これにイエスであれば、「でしたら○○さんにぴったりの資料をお送りさせていただきたいので、いくつか簡単な質問をさせていただいても良いですか?」、これが二つ目のクロージングです。このようにいくつものクロージングを重ねて商品販売へと結び付けていきます。
このようにして、見込み客の確信度を徐々に高めていくのですが、逆に1分間の電話で0から100へと持っていくことは不可能だということです。
単価が低ければ出来るだろうと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、私はそうは思わないです。
何故なら、その場で決めているようで、実はその前からその商品に関する情報が入ってきているからです。
例えば、レッドブルで考えてみてください。「翼を授ける」というフレーズで有名なあのCMを初めて観たのは中学生くらいの時です。大学生の時には、陸上競技の試合にレッドブルガールと呼ばれる綺麗なお姉さんが、レッドブルの形をしたバックの中に大量のレッドブルを入れて無料で配っているのも見ました。そうして、結局初めてレッドブルを買ったのが26歳の時です。
私の中でレッドブルに興味を持ってから買うまでの期間がいかに長かったことか。これはキャベツもトマトも大根もそうです。普通は自分で買うようになる前に、家で食べたことがあるはずです。
我々はこのように無意識のうちに購買までの間にいくつものステップを踏んでいるのですが、それを意識的にやって、合計1時間以内に数万円から数百万円の商品を買ってしまうのが直線説得法のスクリプトです。
人が無意識のうちにやっていることを、相手の手を取り足を取り意識的に購入へと確信度を高めていくわけです。当然、10年でやるケースでも、1時間でやるケースでも踏むべきステップは踏まねばなりません。
だから、スクリプトは小さなステップの組み合わせで構成されるべきで、一度に全てをつたえるような内容になっていてはいけません。
売れるセールススクリプトの書き方その2:商品の特徴ではなくその商品を買うメリットに焦点を当てる
これもよくありがちな過ちですが、セールスパーソンはその商品のことを誰よりもよく知っているがゆえに、商品について詳しく語ってしまうのですが、でも見込み客の方はその商品を買ったらどうなるのかということが知りたいわけです。
私が今までで一番しっくり来たのは、「アウトドア用の車は車を売ってるわけではなく、アウトドアの体験を売っている」というものです。これはなるほどなと思いました。
例えばですが、私は車の免許を持っていないのですが、そうすると大きな荷物をもって川辺でバーベキューをするとか、山に行ってバーベキューをするとかは自分一人ではできません。やろうと思えばタクシーに荷物積んでできますが、家族でタクシーにバーベキューセット積んで川に行ってバーベキューってなんか格好がつかないですよね?
人によって意見は違うと思いますが、燃費の良い小型車でもダメです。
そうやって考えると、アウトドア向きの車を買うメリットというのは、別に車が欲しいわけではないことが分かります。そこに焦点を当てて、プレゼンをすることが大切で、エンジンが何馬力でとか、何人乗れて、スペースがどれくらいで、燃費がどうでということは、一通り説明すれば、それで良いのです。
商品の特徴はどうでも良いという訳ではありません。車の例で言えば、広さやエンジン出力とそこから導き出されるメリットには関連性があります。小型車でキャンプは似合いませんし、大型車で京都市内は走りにくいです。
名探偵コナンの博士になりきりたいなら、ビートルじゃないといけません。商品の特徴は重要なのですが、問題は特徴かそこから導き出されるメリット、どちらに重点を置いて説明するかということです。
売れるセールススクリプトの書き方その3:ストップオフポイントを作る
ストップオフポイントというのは直訳するなら、立ち止まる点を作るということです。休憩所を作るということです。
「ここまで大丈夫ですか?」「ここまでで質問などありませんか?」と立ち止まる点を作ることが重要です。人間というのは、聞いてるようで聞いていない生き物です。またセールスパーソンの方は同じ説明を何百回、何千回とするのですが、聞いている方は初めてです。この差はどう頑張っても埋まりません。だから、足並みをそろえて前に進む必要があります。
セールスは小さなセールスの積み重ねです。無料の小冊子をいらないと言われたら、その先はありません。だからこそ、小さなことからコツコツと相手の確信度を高めていく必要があります。ここで相手がついてこれていなければ何度でも説明してあげてください。
ちなみにですが、この繰り返しが相手との信頼関係を深める役割も持ちます。
売れるセールススクリプトの書き方その4:文語ではなく口語で書く
4つ目の言葉が書き言葉ではなく、話し言葉で書くということです。この時必ずしも文法的に正しい日本語を書く必要はありません。最近私が導入してみたフレーズは「壮絶に絶句するレベルで、想像を絶する劇的成長」です。
このフレーズは「ティラノのランラボチャンネル」というランニング系ユーチューバーの「壮絶に絶句するレベルで、想像を絶する壮絶さ」というフレーズから借用したものです。はっきり言って、ナンセンスです。何言ってるのか意味が分かりません。
でも、こういうフレーズをところどころに入れることで、耳ざわりが良く、聞いている方も飽きなくなります。後は体言止めもなかなか有効です。
例えばですが、「プログラムの名前はウェルビーイングオンラインスクールです。ロンドンオリンピック男子マラソン代表の藤原新さんからも絶賛していただき、41本合わせて総再生約30時間の講義動画の中でプロランナーの知識と経験を体系的かつ網羅的に学べる内容です」というフレーズを「プログラムの名前はウェルビーイングオンラインスクール、あのロンドンオリンピック男子マラソン日本代表の藤原新さんも絶賛、41本の動画、総再生時間約30時間、プロランナーの知識と経験を、体系的かつ網羅的に学べるオンライン講座」にすると、耳ざわりが良くなります。
ちなみにこれはビデオプレゼン用のスクリプトなので、対面用だとまた文章を変える必要があります。
応用の仕方は何パターンもあるのですが、いずれにしても文法的に正しい日本語を書く必要はなく、かえって文法が完璧だと不自然だということです。
ただし、この分野の専門家として受け取ってもらう必要があるので、それとのバランスが大切です。ユーチューブやブログで人気はあるけど、商品は売れない人の特徴は「面白いし、とっつきにくけど、専門的だとは感じないから」です。勿論、ユーチューバーやブロガーだけではなく、全てのセールスパーソンに共通します。
売れるセールススクリプトの書き方その5:音の流れが美しい
「古池や 蛙飛び込む 池の音」
「夏草に つはものどもが 夢の跡」
「月日は百代(はくたい)の過客(かかく)にして、ゆきかふ(ゆきこう)年もまた旅人なり」
上の名文の音の流れが美しいと思う人は手を挙げてください。ありがとうございます。全員の手が挙がりましたね。
日本人なら、誰しも美しいと思う音の流れです。音の流れが美しいというのは、必ずしも古文・漢文調に書くという意味ではありません。また、ラップをやれという意味でもありません。単純に同じ意味内容を伝えるなら、少しでも音の流れが美しい方が良いということです。
そして、同時に重要なのが、だれもが簡単に読める文章でなければいけないということです。簡単にコピーが出来るということは、優秀なセールスパーソンを簡単に増やせるということであり、そして、恐らく見込み客にとっても聞き取りやすいであろう言葉だということです。
売れるセールススクリプトの書き方その6:正直かつ誠実に
スクリプトに嘘が混じってはいけません。結局のところ、客観的事実ほど説得力のあるものはないということです。また、リピーターさんや紹介を増やすには、「過小に言って、過大にやる」ことが重要です。逆に「過大に言って、過小にやる」と後々問題になるので、見込み客にどのような約束をするかは、きちんとスクリプトに書いておくべきことです。
売れるセールススクリプトの書き方その7:エナジーインベネフィッツアウト(Energy in Benefits out)
商売には一つの原則があります。それは等価交換の原則というものです。
例えばですが、現在私は1時間1万円の料金で、ズームコンサルを行っています。これは私の時間や知識や経験を1万円を提供する代わりに、一万円頂いているので、実質利益ゼロです。これは逆の見方も同じです。支払う方も一万円払う代わりに、そこから何らかのメリットが生じなければいけません。
ところが、この原則って普段は私たちは忘れているんです。それが顕著なのが、「おいくらですか?」と聞かれて、「たった39万6000円です」と答えてしまうケースです。正しい回答は「セールスのプロの知識と経験が17時間の動画と60ページ分のPDFで学べ、劇的に成約率が上がったり、心理的にも数字的にも商品販売が安定したり、やろうと思えばコロナに左右されず、家や会社から一歩も出ずに売り続けることが出来るようになるオンライン講座がたった396000円の投資で受講していただけます」です。
この説明がくどいと思われる方は「396000円です。そして、〇日後には(商品名)が届き、(その商品を使って得られるメリット)になりますよ!」という説明でも良いでしょう。
いずれにしても、何に対してお金を払うのかをきちんと説明することが重要だということです。ところで、お金とは何でしょうか?
お金とは通常はエネルギーの貯蓄です。仕事をして、お金を稼ぎ、医療費や家賃、食費、水道光熱費などの必要なお金を払い、余剰分を銀行口座か箪笥に入れておきます。この余剰分というのは、そもそも仕事で稼いだお金ですから、時間や労力の貯蓄なんです。
このように考えたときに、購入手続きも価格に入ると考えてください。購入手続きが面倒であればあるほど、実質価格は上がっています。何故なら、より多くの時間と労力を消費するからです。ですから、出来る限り購入手続きは簡易にし、代行できる箇所はセールスパーソンの方で代行してあげるようにしてあげてください。
私の経験から言って、これだけで買う商品やサービスは結構あります。
売れるセールススクリプトの書き方その8:小さなセールススクリプトの連続を作る
セールスは大きく分けると、紹介、プレゼン、反論への対処の3パートに分かれます。紹介は、会社やあなたや商品の紹介です。電話営業でいえば、一回目の電話の資料送付やテレアポの段階であり、オンライン販売なら無料の資料と引き換えにメルマガ登録やライン@への登録を促す段階です。
プレゼンは商品の特徴とそこから導き出されるメリットを解説する箇所です。
反論への対処は「もう少し考えさせてください」と言われてからの再プレゼンです。
セールスではこの3か所の全てが等しく重要です。テレアポならあなたと商談をするメリットや理由をきちんと相手に受け入れてもらえないと次には進めませんし、メルマガ登録してもらえなければ、商品は売れませんし、「もう少し考えさせてください」といわれた後で、何も言うことがなければ商品は売れません。
多くの人がプレゼンだけを重視してしまうのですが、実はこの3か所は等しく重要です。考えてみてください。オンライン販売でいえば、メルマガ登録から商品のビデオプレゼンに進む人がほとんどですから、メルマガ登録者の数が2倍になれば、売り上げも二倍になるんです。しかもメルマガ登録は無料ですから、クロージングも簡単です。ここの設計がしっかりしていると売れるブロガー、ユーチューバーになれます。
テレアポ営業も同じです。商談は無料です。でもアポの数が二倍になれば、売り上げは二倍になります。そして、せっかく出かけていって「もう少し考えさせてください」と言われたから再プレゼンをしても10分か20分程度多く時間がかかるだけです。でも、ここでのやり取りをしっかりとすることで、売り上げが劇的に増えます。
売れるセールススクリプトは大きく分ければ、3つのスクリプトの連続で、さらに細かく分ければ、細分化できるでしょう。それぞれをしっかりと構造立てて考えることが重要です。
最後に一つ番外編としてのお知らせです。セールススクリプトを考えるにあたって同時に考えていただきたいのが、断る理由がないオファーを考えるということです。例えば、500円のワインと5000円のワインがあったとします。この時、5000円のワインは味に自信があって、ワイン好きなら絶対に5000円のワインを買うのだけど、そもそもみんな飲んだことがないので、500円のワインばかりが売れてしまうという時、無料で試飲できたら、断る理由がないと思いませんか?
最終的に商品を販売するときも同じです。この価格帯でどのくらいのサービスをつければ断る理由がないのか、あるいはこのサービスならどのくらいの価格帯まで下げれば、断る理由がないのか、これを考えることで売れるセールススクリプトを書きやすくなります。
本気で好きな場所で、好きな時間に、好きなことをお金に変えて生きていきたい方へ
想像してみてください。
もしも誰にも指図されずに生きていけたら?
もしも何時に起きて、何時に寝て、何時に仕事をしても良い人生を送れたら?
もしもどこでも好きなところで仕事が出来たら?
もしもあなたの情熱(知識、経験、専門性、技術)をお金に変えて尊敬されながら生きていけたら?
もしも自分がやりたいことは全て出来るだけのお金を稼ぎ続けることが出来たら?
もしも商品販売を体系的に理解することで収入的にも、心理的にも安定したら?
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