前回までの記事ではセールススクリプト=営業台本を使うメリットと売れるセールススクリプト=営業台本の書き方についてお届けしました。このセールススクリプトは対面営業、ズーム営業、電話営業、ビデオプレゼンなどすべてにおいて使えるのですが、一つだけ例外があります。それは文章で売る場合です。
このブログを読んでいる方の中にも、チラシやセールスレター、ブログ、メルマガなど、文章で売っている方も多くいらっしゃると思います。そこで、今回は文章だけで売る技術についてお伝えしていきたいと思います。
実はこの文章だけで売る方法は私が最も得意とするところであります。もともとブロガーとして起業したので、初めは文章だけで売っていました。文章で売るメリットの一つは、論理的な内容を伝えやすいということです。その商品のメカニズムや生理学的な知識などを分かりやすく伝えるには、文章は適しています。分からなかったところで立ち止まったり、何度も見返したりできるので、読み手の方も理解が深まりやすいです。一方で、動画や対面営業、電話営業などでは「重要なことを聞き逃していないか」と不安になることもあります。
一方で、デメリットとしては感情を伝えるのが難しく、また信頼関係を構築するのが難しいということです。やっぱり人間は直接話したことがある人の方が安心できますし、またその都度分からないところを聞けます。また商品購入後、商品に不具合があったり、商品が到着しなかったり、使い方が分からなかったり、万が一のことがあった時に、1対1で販売してもらえていたら、その人に聞けば良いという安心感もあります。それに人間が相手だとこちらの要望に応じて、ぴったりのプランを紹介してもらえるという安心感も出てきます。
以上が文章で売る場合と1対1で売る場合の大きな違いです。では、以上を踏まえて文章だけで売るにはどうしたら良いのかということですが、大きく分けるとやり方が2つあります。1つ目は、セールスパーソンをそのまま紙の上にコピーするやり方です。2つ目は、学術的文章から売る方法です。それぞれ解説していきます。
1つ目のセールスパーソンをそのままコピーするやり方ですが、これは単純で電話営業や訪問販売用に作ったスクリプトをそのまま、ブログやメルマガの形で使ってしまえば良いのです。勿論、書き言葉と話し言葉は少し違うので、若干の修正は加えるのですが、基本的には同じ使い方で大丈夫です。
大きな変更点としては、文章で売る場合は対象者をしっかりと絞り込む必要があるということです。これには単純な理由があり、1対1で商品販売する時には、あらかじめ相手の悩みや要望を聞きだしたうえで、その人にぴったりの商品やサービスを紹介し、その商品やサービスに応じたプレゼンをやれば良いので、何パターンものやり取りが可能になります。時には「ちょっと安くしてくれませんか?」とか「もうちょっと商品の到着早くできませんか?」とか、出来ること出来ないことはあるにしろ、融通を聞かせることは出来ます。
でも、文章だけで売る場合には、当然1つの記事で1つの商品やサービスを売ることになります。そうすると、重要なのはその商品はどういう人にぴったりなのかということです。いわば、逆転の発想です。その人にぴったりの商品を紹介するという考えから、その商品にぴったりの人だけに続きを読んでもらうという絞り込みが重要になってきます。これは二つの意味で、重要です。1つ目は読み手の時間を無駄にしないことです。2つ目は対象者がその文章に出会ったときに、心に響くということです。
もう1つの大きな違いは、反論への対処の仕方です。1対1なら「もう少し考えさせてください」とか「高いです」と言われてもセールスパーソンがそこから再プレゼンをして、見込み客の確信度を高めていけば良いのですが、文章では読み手が「もう少し考えたい」とつぶやいても、そこから個別の対応をすることは出来ません。そうなると、あらかじめ全ての反論に対応できるように文章が書かれていないといけません。
ちなみにですが、1対1のセールスが出来ない人は、文章だけで売ることも難しいです。何故なら、その商品はどういう人の役に立つのか、どういう人から選ばれるのか、見込み客から出てくる反論はどのようなものなのか、これを一番よく知っているのは現場のセールスパーソンだからです。
そうすると、例えば現場で見込み客が「自分でも出来るかどうか不安」という気持ちを抱えている人が多いのであれば、「ここまで読んでいただいた方の中には自分にもできるかどうか不安と感じておられる方もいらっしゃるかもしれませんが、ご安心ください。
何故なら、・・・・・」とあらかじめ不安を取り除いてあげる必要がありますし、「使い方が難しいのではないか」という不安が多いのであれば、「使い方はとても簡単で・・・・」と使い方をきちんと説明する必要があります。
ちなみにここでのポイントは「過小に言って過大にサービスする」ということです。例えばですが、登録手続きに30分かかるのに、「ご登録方法はとても簡単で、簡単な基本情報を入力するだけで10分ほどで完了します」と言ってしまうと、後々トラブルになりますし、口コミ紹介も得にくくなります。
一方で、「申し訳ないのですが、登録手続きには少々お時間が必要で、これとこれとこれとこれを○○さんの方でやっていただく必要があります。○○と○○と○○に関しましては、私の方で代行させて頂きます。このようなお手続きをお願いできますか?」とあらかじめ伝えておけば、トラブルになることは多くありません。
うまい棒を買うのに5分もかかったら買いませんが、家を買うのに煩瑣な手続きが必要なことは誰でもわかっています。問題はどのような手続きが必要なのか、分からなかった時に助けてくれるのか、代行してもらえるところは代行してもらえるのか、などなどです。
そういったことを予め書いておくと、成約率が上がります。この成約率のアップは単純に取りこぼしがなくなることから来るものです。
あとは商品にもよりますが、「高いです」と言われる場合には、何故その商品はその価格設定になっているのかを書いておく必要があります。あるギターが100万円と聞いて安いと驚いた人と高いと驚いた人がいるという話を聞いたことがありますが、ある商品にある価格がついたときに、安いと思う人と高いと思う人がいます。
ですから、価格設定の理由はある程度書いておいた方が良いと思います。ただ、販売している商品がベンツやロレックスであれば、書く必要はないのかもしれません。そのあたりは販売する商品に応じてといったところです。
あとは写真を使ったり、ブログであれば動画を挿入したり、様々な趣向を凝らすことがあるので、そのあたりはあなたの長所や商品の特徴に応じて挿入していただければと思います。
基本的に文章だけで感情を動かすのは、難しいので適宜動画や写真を使うと良いと思います。また、使い方が分かりにくい商品などは動画で使い方を説明すると購入する側は安心できます。
ちなみにですが、文章で感情を動かす際はフューチャーペーシングというテクニックを使います。フューチャーペーシングというのは、その商品を使ったらどうなるのかということを文章で見せてあげることです。
例えば、ほんの一例を挙げておくと、「こちらのロレックスをつけて頂いているお客様からは仕事でも取引先に余計な説明をしなくても信頼されるようになったし、女性からもモテるようになったと言っていただいています。○○さんにも全く同じことをご経験していただけます」のような感じです。
これには色々なバリエーションがあるのですが、結局のところ、人はその商品そのものではなくて、その商品を買ったらどうなるかということが知りたいので、その商品を使って将来どうなるのかという映像を頭の中で描かせてあげることで、感情が動きます。このあたりは小説家が長けているので、好きな小説家や作家さんがいる方は、自分が読んでいてその情景をリアルに心の中で描けたという文章を参考にしてください。
二つ目の方法:学術的文章からの販売
結局のところ、説得力という点では、客観的事実に勝るものはありません。それも学術的な文章に勝るものはありません。という訳で、二つ目の方法は一見勉強のための記事に見えて、実は最後に訴求が書いてあったというタイプの文章です。このタイプの文章にはいくつかの利点があります。
先ず1つ目の利点は、自分自身がその分野の専門家であることが容易に相手に伝わることです。あなたが本当にその分野の専門家であれば、普通に書けばそれが相手に伝わるはずです。
2つ目の利点は、読み手にとってもメリットがあるので、読まない理由がないということです。無料で勉強になるなら、読まない理由がありません。そして、読まない人は自動的に商品購入者から外れるので、絞り込みも容易になります。
3つ目の利点は、次のチャンスを得やすいということです。商品紹介の記事というのは基本的には、一記事一商品でバリエーションも増やそうと思えば、増やせますが増やす意味はあまりありません。あくまでも、その商品を説明するものだからです。
3本くらいの記事を書いて、その中から最終的にベストなものを選んで、ベストな記事を使うことがおすすめです。一方で、この教育系記事は、様々な角度から説明すれば、説明するほど説得力があるので、今日、明日、明後日と続けて記事を読んでもらえやすいのです。それを何度も繰り返していると、買う確率が高くなります。
では、この教育系記事の書き方ですが、本当にありのままにあなたが持っている知識を出してもらって大丈夫です。先ずそもそも有形物を販売されている方は、その商品がお手元に届かないとどうにもならないので、あなたが持っている知識を全て注ぎ込んでもらって大丈夫です。
次に私のように無形物を販売しているケースですが、このケースにおいてはどうするかというと、一つのテーマを全力で書くということです。例えばですが、私の書いているこの記事も全く手抜きはしていません。していないのですが、一記事5000字前後で私の知識や経験の全てを伝えることはいずれにしても不可能です。そして、知識というのは全体像が分かっていないと、部分だけ見せても劇的な変化は得られません。
これは私自身の経験からもそういえます。私自身商売に必要なことはウォールストリートの狼ことジョルダン・ベルフォートという人から全てを学びました。ジョルダン・ベルフォートをご存じない方のために、下に2分ほどの動画を貼らせて頂きます。
彼から買ったオンライン講座の総額は100万円を下りません。ただ、この方もユーチューブで無料動画を何本も配信されています。英語版しかないのですが、「Jordan Belfort free sales school」で検索していただければ出てきます。基本的には10分前後の短い動画なのですが、彼の有料コンテンツ、特にその中でも最も高い「Straight Line Sales Certification(直線説得法認定コース)」を受講した後は全ての知識がつながったので、ああそういうことかと腑に落ちました。
その後で、YouTubeの動画を観ると、ああそういうことかと理解が出来るのですが、YouTubeだけを観ているとそれだけでは分からないこともたくさんありました。勿論、YouTubeだけでも役に立った、勉強になったと思えるものだったのですが、全体像が見えていないので、知識と知識が繋がらなかったんです。
という訳で、1つのテーマに絞って全力で書けばそれで大丈夫です。私のブログがちょうどそんな感じです。逆にこれ以上長くなると無料では誰も読まなくなってしまいます。そして、最後に訴求を入れるというのが一つのポイントです。
という訳で、今回は最後に訴求を入れます。先述のジョルダン・ベルフォートから学んだ知識に私自身のオンライン販売における経験も加えた「直線説得法マスタープログラム」というオンライン講座をご用意しています。こちらは30年間にわたり、想像しうるすべての産業で、多くの億万長者を生み出し、多くの人の人生を変えてきた直線説得法について体系的かつ網羅的に学べる学習コンテンツです。
直接私池上秀志から説明を受けたいという方は下記のURLより通話コンサルにお申し込みください。
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英語が分かる方は私ではなく、本家から学ばれることをお勧めいたします。下記のURLよりご覧ください。
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