top of page
執筆者の写真池上秀志

偽善者の誤ち

更新日:2022年11月28日

「私は性格が正直なので、自分の会社が一番良いと自信を持っておススメ出来ない。正直な性格なので、どうしても本音が表に出てしまい、自分は営業職に向いていない」


 こんな話をちょくちょく聞くことはないでしょうか?


 私はあります。


 でも、これは私に言わせれば営業の仕事を理解していないがために起こることなんです。セールスパーソンの仕事は言葉巧みに自社商品を買わせることではありません。公正な取引を締結するための情報提供をすることです。


 そして、その為には寧ろ正直であることが武器になります。今回はその理由と正しいセールス手法についてお伝えさせて頂きます。


そもそも絶対的に良い商品など存在しない

 そもそもの話ですが、自社商品が絶対的に一番良いなどと言えることはほとんどありません。その人に絶対にピッタリということはありえます。でも、絶対的に一番良いなんていうことはほとんどありえません。


 どういうことかと言いますと、ある商品を購入するにあたっての条件というものが存在するからです。例えばですが、フェラーリは果たして良い車でしょうか?


 こう問いかけた時に、必ず良い車だという意見と悪い車だという意見が出てきます。更に、その理由を掘り下げていくと色々な理由が出てきます。


 良い車だという意見の方は、「フェラーリはレース用の車で性能が優れ、車好きのロマンが全て詰まっている」、「フェラーリに乗っていると周りからお金持ちだと思われるので気分が良い」「フェラーリにのっているとそれだけ商品が売れていると思われるので、商談がまとまりやすい」「フェラーリにのっていると女性にモテるので、その為の投資だと思えば安い」などなどがパッと思いつくだけでも挙げられるでしょう。


 悪い車だという意見の方は、「町中を走っているだけでも、じろじろ見られるので嫌だ」「京都市内のような狭い道を走るには完全にスペックオーバー」「普通に生活するのには必要な機能がたくさんついていて、そのせいで価格が異常に高い」などの意見があるでしょう。


 これはどちらの意見が正しいかと言われても、答えようがありません。


 何故ならば、人によって求めるものが違うからです。


 例えばですが、車は乗れれば良い、更に基本的には京都市内で使うというのであれば、燃費の良い軽自動車が良いでしょうし、結構に頻繁に大荷物を載せて長距離運転するというのであれば、ランドクルーザーとかランドローバーとか大き目で荷物がたくさん乗る方が便利なのでしょうし、周りから良く思われたい、女性にモテたい、速いスピードで疲れずに運転したい、スピードを上げても静かに走りたいとかであれば、ベンツとかBMWの車が良いのかもしれません。


 そして、言うまでもなく、そこには価格の問題もあります。何に対して、どのくらいのお金を使っても良いかは人によって違います。オタク文化を見ているとそのことがよく分かります。そのアニメやキャラクター、漫画を知らない人からすると、何故そんなものにお金を出すのか理解できないようなものにでも平気で数万円、数十万円と使う人はこの世の中にいます。


 何に対してどのくらいのお金を使っても良いと考えているかはその人の懐具合と価値観によって変わるので、その人の予算感を知らなければどうしようもありません。


 あとは配送の速度が問われることもあります。例えば、私はアマゾンをよく使いますが、その大きな理由は購入手続きが簡単で、配達までの時間が短いからです。今まで、たくさんの商品をアマゾンで購入してきましたが、その理由は品揃えが豊富、購入手続きが簡単、配達までの時間が短いの3点です。


 配送にかかる時間までを考慮に入れると、ある商品が絶対的に一番良いなどということは本来は言えないはずなのです。


セールスパーソンにとって重要なこと

 絶対的に一番良いとは言えない代わりに、絶対にピッタリだということは出来ます。その為には、相手が何を求めているのかをよく知らなければいけません。どんなものを探していて、どんな目的で使うもので、どのくらいの価格帯で探すのかこれを知ることが出来れば、相手にピッタリのものを探すことが出来るのかです。


 では、どうすれば相手が何を探していて、どのような目的で使うもので、どのくらいの価格帯で探しているかが分かるのでしょうか?


 それは相手に聞くしかありません。超能力者ではないので、相手の話を聴かないと分かりません。ベテランになれば、直感で分かるというようなことはないです。相手の話を聴かないとよく分かりません。


 では、相手から情報を引き出すにはどうすれば良いのでしょうか?


 その為にはそれだけの価値があると思ってもらえなければいけません。別の言葉で言い換えれば、カリスマ性です。カリスマ性というと、「自分にはカリスマ性がないから無理だ」とおっしゃる方が多いのですが、カリスマ性は後天的に身につけることが出来ます。


 カリスマ性は身体言語と話し方で、簡単に身につけることが出来ます。何もアドルフ・ヒトラーのようなカリスマ性は必要がありません。「この人は自分の仕事に情熱と誇りを持ち、知的で、この分野の専門家だ」と思わせるだけのカリスマ性があればそれで良いのです。


 あなたも5分話しただけで、「この人はお医者さんとして(学校の先生として、塾の先生として、野球のコーチとして)信頼できる。この人なら自分の悩みを分かってくれそうだ」と思ったことはないでしょうか?


 誰しも一度はあると思います。


 ちなみにですが、身体言語というと身振り手振りのことだと思われがちですが、身振り手振りだけではありません。表情やうなずくタイミング、アイコンタクト、服装、髪型といった総合的な判断です。


 逆の例を挙げると非常に分かりやすいです。もしも、塾の講師が長髪茶髪の男性で、鼻ピアスに手には大きなダイヤモンドの指輪をはめていたら、この人に自分の子供を任せたいと思うでしょうか?


 もしかすると、その先生のことをよく知れば、その先生に任せたいとなるのかもしれませんが、5分間でその人のことを判断して下さいと言われたら、なかなかそんな塾講師と腹を割って話そうとは思えません。


 つまり、その塾講師からすると、相手の情報を的確に引き出すことが困難になるのです。


 これはほんの一例ですが、身体言語と話し方の両面から「この人は自分の仕事に対して誇りと情熱を持ち、知的でこの分野の専門家である」と思わせることが出来ないとなかなかその後が難しいです。


 更に、カリスマ性に加えて、築いておきたいのがラポールです。ラポールとは信頼関係と訳されることが多いですが、信頼関係とは少しニュアンスが異なる言葉です。ラポールというのは元々は親子や兄弟などの家族間に生じる親和性、親近感です。


 少し大げさに言うなら運命共同体としての一体感です。兄弟も親子も所詮は他人ですから、合う合わないというのは当然出てきます。それでも、やはり兄弟や親子の間には何とも言えない親近感や特別感がないでしょうか?


 例え、気が合わなかったとしてもいざとなったら助けてあげようと思うのが、人間の自然な感情ではないでしょうか?


 そこには同じ空間を長く共にした者同士の連帯感のようなものがある訳です。


 戦友会などのものがあって、何十年経っても年に一度は集まるおじいさま方がたくさんいらっしゃいますが、それは当然だと思います。異国の地で、生活を共にし、運命を共にし、場合によっては悲惨な光景も共に目にし、そして幸いにもお互い生きて祖国の地を踏むことが出来た人たちだからです。


 生命をかけた場をともにした者同士の連帯感というのは、非常に強いものがあります。これもラポールです。


 部活動なんかも厳しい部活動ほど、OB会が強いように思います。私の母校の洛南高校陸上競技部もそうです。上下関係含めて、環境が非常に厳しかったので、卒業後も連絡を取ったり集まる率は中学や大学時代のチームメートに比べて圧倒的に高いです。


 ここまでのラポールを形成することは困難というか無理だと思いますが、とりあえず最低限のラポールを形成することが重要です。そして、ラポールとは相手と立場を同じくし、基本的に相手と自分は同じ人間であるということを相手に伝えることです。


 セールスパーソンと見込み客は往々にして、敵対関係に陥りがちなのですが、セールスパーソンと見込み客は敵ではなく仲間です。共通のゴールに向かってともに歩を進める仲間です。自分は相手にピッタリの商品やサービスを紹介するためにそこにいるのであって、決して言葉巧みに無理やり買わせようとしているのではないということを相手に伝えることが大切です。


 ただし、これもまた言葉では伝わりません。戦友の間に存在する強烈なラポールも言葉で形成されたものではありません。寧ろ、言葉では決して伝わらないその場を共有したことで生まれたものです。


 セールスパーソンと見込み客の間に存在するラポールもまた非言語的に形成されるべきものです。つまり、身体言語と話し方です。身体言語と話し方で相手との間にラポールが形成されれば、それだけその後の情報収集が上手くいきますし、それが上手くいかないとその後の情報収集が困難になります。


 情報収集が困難になると、相手にピッタリの商品やサービスを紹介することが困難になります。そして、相手にピッタリの商品やサービスを紹介することに失敗するとその後で完璧なプレゼンテーションを行ったとしても、相手の心には響きません。心に響かないというよりは、そもそも相手が探し求めているものではない可能性が高くなってしまうので、成約率も落ちてしまいます。


 という訳で、正直者だから営業に向いていないということは一切なくて、寧ろ正直者こそ営業に向いています。また、正直者こそ営業に向いているということに関して言えば、情報収集を行った結果、自社にはその見込み客の方にピッタリの商品やサービスがない場合は、弊社ではお役に立てないと正直に伝えるべきです。


 また、競合他社にピッタリの商品やサービスがある場合は、そちらを紹介するべきです。そこまでがセールスパーソンの仕事ですし、それが出来ると信頼を得ることが出来るので、ピッタリの商品やサービスがある場合には、ますます成約率が上がることになります。


 今回紹介させて頂いたカリスマ性の身につけ方やラポールの形成の仕方については、直線説得法マスタープログラムという集中講義で徹底解説しております。


 現在、ブラックフライデーセールを実施しており、80%オフの特別価格で受講して頂けます。商品をカートに入れ、チェックアウトに進んで頂けますと自動的に80%オフになります。


 詳細は商品ページよりご確認いただけますので、是非こちらをクリックして商品ページに飛んでください。

閲覧数:84回0件のコメント

Comentarios


筆者紹介

​ウェルビーイング株式会社代表取締役 池上秀志

IMG_0392.JPG

 2017年9月からブログを書き始め、サイトの収益化に苦戦する。サイトを立ち上げてから初めの約2年半はほぼ無収入。ウォールストリートで年に50億円稼いでいたセールスの天才ジョルダン・ベルフォートより直線説得法を学び、初めての月間20万円、30万円、40万円、50万円と記録を更新し続け、3回目の緊急事態中に自宅から一歩も出ずに月100万円を達成。

 

 現在はブログやユーチューブなどの無料コンテンツの利用者は月間10万人、オンラインと電話だけで、対面営業無しで年間数百人の新規顧客を開拓し続ける。好きなことを仕事にしたい人や顧客獲得に悩む経営者の悩みを解決し、サポートしています。

​ ジョルダン・ベルフォートの直線説得法認定コースを2021年4月2日に修了する。

bottom of page